黒バス【キセキ】 チームの強さと１人の強さ

reconciliation*２２ ページ26

黒子の口から、


バスケが嫌いーーーーーー、だなんて。


信じたくない。


だってあんなに、頑張っていたのに。


常日頃からバスケの話をしていた訳ではない。


でも、ふとした時にボールをいじっていたり


バスケを体育の授業でやることになった時はいつもより嬉しそうだったり


節目節目で、黒子は本当にバスケが好きなんだなあと思っていたから。


だから、信じたくない。


信じたくないし、想像すると、胸が痛む。


好きなものが嫌いになる。


それはとてもとても、悲しいことだ。


それまで食べれていた物が、何かの拍子で大嫌いになったり、


それまで親友だった友達が、何かの拍子で大嫌いになったり。


今まで愛せていたものが、嫌いになる。


受け入れていたものが、受け付けなくなる。


以前とは全く別の見方をしてしまう。


それは本当に、悲しいことだ。


あ「嫌いになるのは...人それぞれだから私は何も言えないけど...。


....それじゃあ、黒子はバスケを辞めちゃうの？」


黒「辞めはしませんよ。今辞めたら、部に迷惑がかかりますから」


あ「............そう」


何故だろう。


黒子がバスケを嫌いになるなんて、と思っているのに。


それは悲しいことだと分かっているのに。


何故私は、黒子に同情する言葉が１つも浮かばないんだろうーーーーーー。

reconciliation*２３→←reconciliation*２１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す