【カゲプロ】心って簡単に開けるもんじゃないですよね

28.本当は in 公園 ページ37

貴「能力を使うなんて、ひきょうです……！」

セト「でも、そうしないとAさんは話してくれないっす」

貴「だからって何で……！」

セト「俺はAさんの力になりたいっす！」


！！

力に……なりたい……？

そんな事言って、私のこと裏切ったりするんじゃないの……？


セト「俺は、そんな事しないっす」

貴「また覗いたんですか？ホント、趣味悪いですね……」


そんな事、思ってないのに……。

だけど、優しい言葉を掛けられるほど怖くなってしまう。

その言葉を信じれば、また裏切られるかも知れない…………

……そう思って。


セト「ホントは、裏切られるのが怖いだけっすよね？」

貴「そんな事ありません！怖くなんて……！」

セト「そうっすか……。じゃあ、覗かせて貰うっす」


そう言って、セトさんは真っ赤になった目で私を見つめてきた。


セト「そんな事言われたんすか。こんなこと、何でもっと早くっ」

貴「やめて下さい！私は、貴方達に迷惑を掛けたくないだけなんです！」


私は、いつの間にかその公園から駆け出し、離れた場所にあるお気に入りの川原に向かっていた。


セト「Aさん！」


そんなセトさんの声が聞こえたけど、気にしない。


私はひたすら走り続けた。


数分走って、川原に来た。


そこで川を眺めていると、自然と涙が溢れてきた。


私は、誰にも迷惑を掛けたくないだけなのに。


なのに……なのに！


あの人はどんどん首を突っ込んでくる。


皆に、迷惑は掛けたくない。


でも、どこかで助けてって思ってる自分がいる。




.




.




.




.




.




私は……どうすればいい？



あの日が来るまで後…………四日……。

29.今日は in 自宅→←紅芭の最早呟きではない呟きpart6

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