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4話 ページ4





完全無視されてしまっている。




『ねぇ、この道徳の問題わからんのやけど…』



『なぁ、話聞いてよ…』



最初は根気強くずっと話しかけてた。
だけど、もう諦めてしまった。
私は中学の時からずっと無視され続けている。

小学校の時は友達もいたけど、ある日突然無視。
原因はもう分かってる。

まだこの世に、"差別意識"が残っていて
誰かをいじめないと、
ストレスが解消出来ないのだろう。

人間って本当にそういうとこ変わらないよな。
元々はいじめというものはあったのだが、
それは陰湿で隠さなければならないものだった。

しかし、こんな世界ともなると制限される
ものも多くなってきて、今ではさらけ出してでも
いじめたくなるものらしい。だから誰も止めない。

それは年々増加してるとニュースで見た。

1度、いじめの対象になってしまったからには
学校が終わるまで永遠と運命は変えられないだろう
という情報も入ってきた。



『ほんっと、この世界ってつくづく思うけど。
子供が大事だからって、子供を犠牲にする矛盾
なんて産むのおかしいよね?

大勢をとって少数は無視。
なんて面白いんでしょーね!なぁみなさん?』



勿論誰も返してはくれなかった。
せめて怒ってくれたって良いじゃないか、
そんな不満が心を満たしていく。

私がおかしいのかな?









先生「道端に倒れているおばあちゃんが
困っています。さて、どうする?
分かったら手を挙げて!」



「はい!」



先生「はいそこ、__くん!」



「はい、他の大人に命令して
おばあちゃんを助けさせます!」



先生「おぉ__くん、よく分かっているね。
困っている時は難なく大人に言ってね。
きっと助けてくれるだろう!」



「ありがとうございます先生!」



大人を使って大人を助ける。
これはこの世界での"当たり前"だ。

しかし昔はそうでは無かったらしい。


…え?何故さっきから昔のことばっか言ってくるのかって?

私は歴史が大好きだからだよ。
正しく言えば、今よりよっぽど昔の方が楽しそうだから大好き、だからかな?

調べた時からハマってた。


昔ってさ、公園とかゲームセンターとか、
なんかこう…凄いものが沢山あったんだってね!

私、そういうの1度でいいからやってみたい。
バーチャルで昔を体験出来ても、
リアルではそんな事出来ないんだ。



そして、そんな事を昔、
1度だけみんなに言ったことがあった。




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作者名:もちもちいっぬ | 作者ホームページ:むん  
作成日時:2023年1月15日 10時

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