黒絵麻が超能力者を嵌めたら？

19話　そろそろ終わらせるか ページ25

あれ以来、椿と梓の仲は悪くなったが、二人とも、苛立ちを私に八つ当たりするようになった。

まぁ、超能力で予知して回避したりしてるので問題ないんだが。

しかし今日は疲れたな…どうせ自室以外、居心地悪いし、自室にでもいるか…。



部屋に戻る途中で、風斗に会った。


風斗「姉さん！」


どうしたいきなり叫んで。


風斗「あの絵麻って姉さんから聞いたよ。A姉さん、絵麻姉さんのこといじめたんだって？…酷いよ、A姉さん…」


・・・。


A「それ演技だろ」

風斗「あ、バレた？」


バレるわ。超能力者舐めるなよ？なんて絶対言わないが。


風斗「どうして分かったの？」

A「少しわざとらしかった」

風斗「あっ、そう」


こいつ、さっきの演技中、心の中で、


風斗(ばっかじゃねぇのあの女！？A姉さんがアンタみたいな女相手にするかよ？)


って、言ってたからな。
ほんと口の悪いアイドルだよ。ファンが知ったら幻滅するぞ？


風斗「てか、馬鹿侑介があの女に付かなかったのは意外だったなぁ。てっきり馬鹿だからコロッと信じそうなんだけど」


あぁ、確かに馬鹿だが、兄弟想いのいい奴だからな。そもそもいじめること自体が間違ったことで嫌なんだろう。


風斗「で、アンタはこれからどうするわけ？」

A「別にどうもしないよ」


よく、こういう小説では証拠として、殴られてる時の写真やら絵麻さんの暴言の録音やら、あらかじめ準備している主人公も多いが、私にそんなものは必要ない。







見せてやるよ、超能力者の力をな！

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