7話/自己紹介にて。 ページ7
いつしか教室の前まで来ていたようで、先生が「私が呼ぶまで待っててね!」と言うので教室の前で立っていることに。
特にやることもないので中での会話の内容を聞くことにした。
『はーい、皆!席ついて!今日は転校生がいるのよー!』
『えー、どんな子ですかぁ?』
『女子だったらいいなー!』
『イケメンかなぁ…?』
『ふふふ!可愛い女の子よー!』
………うん。
先生よ、それで良いのか。
と言うか、『可愛い子』なんてハードルを上げないでほしい。
そう思いながらも自己紹介の内容を考えていると、先生の「それじゃあ入ってきてー!」と言う元気な声が聞こえてきた。
一回だけ笑顔の練習をした後、教室のドアを開け、中に入る。
ガララララッ
「皆さん初めまして。愛撫 Aと言います。これから宜しく御願いしますね。」
そう言った後でにこりと笑い、深々と頭を下げると、『可愛いー!』やら『お人形さんみたい…!』と言う声が聞こえてくる。
「ふふふ。それじゃあ今からは、愛撫さんへの質問タイムにしましょうか!」
先生がよく通る声でそう言うと、このクラスの中で一番元気そうな男の子が「待ってました」と言わんばかりに質問をしてくる。
「んじゃ俺からなーー!愛撫さん彼氏いる!?タイプとかは!?」
まぁ少女漫画で有りがちな質問が飛んでくる。
それを聞いて周りの男子も耳を傾けてきた。
面倒くさいなぁ…。ここは適当でいっか。
「彼氏はいませんよ。タイプは……優しい人、ですかね?」
無難ですよね、何て言って微笑むと、男子が顔を赤くする。
……くだらない。
私が見たいのは、泣きそうな顔、痛がっている時の顔なのに。
何て思っていると、今度は可愛らしい女の子が質問をしてきた。
「えっと、愛撫さんはキセキの誰狙い?赤司くん辺りかなっ?」
[キセキ]、聞き覚えのないその単語に首をかしげる。
誰狙い?赤司くん?私には訳が分からなくなった。
「えっと、キセキ…って何かな…?アイドルか何かのグループのこと…?」
私がそう言うと、時が止まったかのように沈黙が流れる。
『『…ってエエエエエエエエエー!?』』
「へっ。」
その重苦しい沈黙を先に破ったのはクラスメート達だった。
え、キセキってそんなに凄いの…?
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るー - めっちゃ面白いです!これからも更新頑張ってください!応援しています! (2017年4月22日 21時) (レス) id: f637c94fb1 (このIDを非表示/違反報告)
天ノ弱な月猫(プロフ) - すごく面白いです!気に入りました!更新待ってます! (2017年3月8日 14時) (レス) id: 5bf48274f0 (このIDを非表示/違反報告)
*紅き満月、蒼き紫陽花* - このお話、とっても面白かったです!!ドSな女の子という設定がドストライクでした(*^_^*)♪更新頑張ってください(´∀`*)♪ (2015年8月25日 23時) (レス) id: 593127d148 (このIDを非表示/違反報告)
枝豆@蜜柑じゅぅすさん信者( - はい、名前の通りです。本当にこの作品大好き!!その作品の作者の蜜柑様も大好き!!結婚しましょ!!←、更新頑張ってくださいね〜(*´ω`*) (2015年6月21日 16時) (レス) id: 6bd895357a (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑じゅぅす(^ω^) - マイさん» あざます!!更新頑張りまする! (2015年6月13日 9時) (レス) id: ab779f6e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蜜柑じゅぅす | 作成日時:2015年4月18日 21時