精神激痛ガール【黒バス】

20話/いつのまに。 ページ20

ジリリリリリ…


なり響く時計の音をとめ、ゆっくりと起き上がる。


…そうだ。昨日はそのまま寝ちゃってたんだ。

マリアがいないというところを見ると、もう自分の檻に戻ったのだろう。


のそりのそりと重い動作で制服を着る。


だいたいの用意が終わったところで、やっと目が覚めてきた。




「………あれ？」


考えられるようになってきてから、ふと気づく。

私はさっきまでさりげなく使っていた目覚まし時計を持ち上げる。


……うん、やっぱりおかしいぞ。

だって………


「私の目覚まし時計、壊れてなかったか？」


そう、これだ。

私の目覚まし時計は壊れていたはずなのに、直っている。いや、直されている……？


「でも機械に詳しい人なんて………………あ。」


いたわ、機械に詳しい人。

私の頭の中に一人の人物が浮かんできた。


でも今はそれどころじゃないと思い、鞄を持って檻から出る。


帰ってきてからお礼を言おう。と思いながら、私は誰もいない檻の中で「いってきます。」と呟いた。

21話/ストーカー？→←19話/頼っていいんだからさ。

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