精神激痛ガール【黒バス】

14話/仕方ないな…。 ページ14

自分で自分の心を落ち着かせるように深呼吸をする。


とりあえずユアは後でフルボッコ決定ね。



はぁ…と溜め息をつきながらも、いつものゴスロリ服に着替える。


……私もフミフミのこと言えないな。



「ま、まぁ服のチョイスなんて人それぞれだもの！仕方ないよね！」


敢えて声に出してみたけど、逆に悲しくなってきた。もうやめよう。




[コンコンッ]


一人で唸っていると、ドアの方からやけに丁寧なノックの音が聞こえてくる。


この音は……



「えっと、どうかしたの？“トウコ”さん。」


「ふふっ。今日高校に行ったって聞いて。お祝いのクッキー持ってきたのよ。」


この人はトウコさんって言って、“M'AIDER遭難ガール”。

私より１つ年上なので、何かと先輩。



わざわざクッキー持ってきてくれたんだ。


「ありがと、トウコさん。ついさっき何処かの脳漿炸裂さんにマカロン取られて落ち込んでたの。」


「良いじゃん。仲良さそうで。」



クスクスと微笑むトウコさんに「そうですかねえ…」とあやふやに返す。



仲が良い、か……。

仕方ないな。今回だけはユアのこと、許してあげよっと。

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