第243話 戦いの後 ページ2
アステラス王国の城にて。
金髪の少女──マリアは、寝台の上で上体を起こし、キョロキョロと辺りを見渡していた。
(ここは、私の部屋…？ どうして……)
すると部屋の扉が開いて、レイラが姿を現す。マリアが起きているのを確認すると、駆け寄ってきた。
「マリアちゃん！ 目が覚めたのね！
早く皆にも知らせないと！
よかった…戦闘が終わってマリーナ王国に運ばれて来たと思ったら、その途端に倒れちゃって、もう3日間も眠ってたんだから！」
「レイラさん…あの、戦いはどうなったんですか!？ フィアは！？」
マリアが焦った様子で尋ねると、レイラは不思議そうに目を丸くした。
「もしかして、覚えていないの？」
「はい……その、セイン王子を倒そうとして、返り討ちにされたところまでしか……」
「私たちの勝利よ。フィアちゃんの婚約も無事破棄されたわ」
「えっ!? 勝ったんですか!? ということは、あの後フィアがセイン王子を倒したんですね！ やっぱりフィアはすごいな〜。これで、ずっとみんな一緒にいられるんですね！」
マリアは満面の笑みを浮かべてそう言うが、レイラは首を横に振った。
「あのね、マリアちゃん……セイン王子を倒したのは、あなたよ」
「え？」
◇◇◇
城の会議室に、町の警備に当たっているゴドルを除く、戦闘に参加していた6人の戦士たちが集い、トラルークの魔法道具に記録されていた戦いの様子を観賞していた。
手から金色の炎を出して戦い、背中から翼を出して攻撃を防ぎ、ついには一瞬で防御結界まで作ってしまう、超常的な力を発揮している金髪の少女。
それはまぎれもなくマリアの姿であったが───、当の本人には全く覚えがないようで、パチパチとまばたきを繰り返していた。
「なに……これ…!?」
「じゃあ、これはやっぱりマリアであってマリアじゃなかったんだね。話し方も変だったから、強い力を隠し持ってた中二病だったのかと思ってたよ」
トラルークが顎に手を当てて言うと、マリアは大きく何度も頷いた。
「うん。私は『セイン王子を倒さなきゃ』って思ってたんだけど、限界が来て…… そして、気づいたらここ…アステラス王国にいたの」
「でも、確かにあの時戦ってたのはマリアだった。ということは、マリアの中にもう1人いるってこと……？ 確か、聖母マリアって名乗ってたけど。
何か心当たりはある？」
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ちぇりい(プロフ) - ネコ２世さん» ありがとうございます！！！マギも完結しましたし、まだこの小説を読んでくださっている方がいることに驚き、とても嬉しいです！ 頑張って完結させますね！！ (2022年1月27日 23時) (
レス) id: 3c2f248552 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - みっちゃんさん» まだですが、頑張ります！！ (2022年1月27日 23時) (レス) id: 3c2f248552 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ２世(プロフ) - この作品を読んでいてファンになりました！美少女達の恋の行方や世界を救えるのかなど続きが気になります！ (2022年1月24日 5時) (レス) @page40 id: 70e333ef08 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん - これって物語完結したんでしょうか？ (2021年4月28日 23時) (レス) id: 9e3370e2e5 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - (＊∀＊)ノさん» コメントすごく嬉しいです！！ありがとうございます！！ 大好きになっていただけてかなり嬉しいです！ 今後もマリアの活躍を楽しみにしていてください。 (2019年4月15日 0時) (レス) id: 3c2f248552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぇりい | 作成日時：2018年3月30日 16時
