第44話 ここはどこの合コン会場ですか? ページ7
しんと静まり返った会議室の中で。
「お昼頃とおっしゃっておられたのに、随分と早くおいでになりましたね」
ウェーブがかかった薄い紫色の髪をした、美しい女性が話しかける。
すると、彼女の目線の先にいたやや地味めな男性――練紅明は、柔らかな笑みを浮かべて答えた。
「ええ。時間に少々余裕がありましたので。
少しでも早くあなた方にお会いしたかったのですよ。ですが…」
「歓迎はされていないようだな」
練紅炎は、レイラたちを若干睨み付けながら言った。
「あれ? みんななんで怒ってるの?
ねえ、レイラ。おしゃれしてないから恥ずかしいの? その服、大安売りバーゲンでかった服っていってたもんね…。ごめんね、いきなりつれてきちゃって」
メイが悪びれた様子もなく、さらっと毒を吐くと、レイラの眉間がぴくぴくと動いた。
「あらやだ、メイちゃんってば。別に怒ってないわよ。こ、この服はオヤスーリバー・ゲンっていうブランドの服なんですよ。うふふふふ……」
「わたしは、煌帝国のひとがきてくれて、とってもうれしいな!! みんな、蛇さんだったり豚さんだったり、ふさふさしてたりしてかわいいもん!」
紅明はそんなメイに優しく笑いかける。
「素直な良い子ですね。後でご褒美をあげましょう」
「やったー! わたしね、おかしがいい!
わたしはメイ。よろしくね!」
少女は心底嬉しそうに、紅明の元に駆け寄って行った。その姿はまるで、主人に付き従う従順な犬のようだ。
メイが自己紹介をすると、他の皆もそれに準じて軽く挨拶をした。
「じょ、女王のマリアと申されます。よ、よよよ、よろしくお願いいたします…」
マリアは大柄な男性7人を前に、怯えすぎて敬語がおかしくなっている。
「…あたしはフィア、です…」
さすがのツンツンお嬢様も緊張していつもの高飛車な態度が出ていなかった。
「レイラです。ピッチピチの18歳です。よろしく!」
レイラは場の空気を和ませるために、ジョークを交えて自己紹介をしたが、全くウケていない。
ルカは、不機嫌そうな顔で、ぼそりと自分の名前だけ告げると、そのまま黙りこんでしまった。
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真冬(プロフ) - いいえー。更新頑張ってくださいね(о´∀`о) (2015年7月2日 11時) (レス) id: f157971441 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - 真冬さん» なるほど…レイラさんは大人の色気、フィアはツンデレラブリーですもんね! ありがとうございました。 (2015年7月2日 7時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
真冬(プロフ) - お久し振りです(*´ω`*)そうですね、やっぱり、紅炎様 ファンなので紅炎様ですね。あ、でもレイラさんとフィアが、好きです。続き、楽しみにしてますよ(о´∀`о) (2015年6月26日 22時) (レス) id: f157971441 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - 真冬さん» 「頑張って」の一言だけでも十分嬉しいですよ! ホント、真冬さまは神様です! ありがとうございます! (2015年6月21日 18時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
真冬(プロフ) - ちぇりいさん» 返信遅れましたが、今回もまた続きが気になりますね♪何か、頑張ってくださいしか言えてないのですけどごめんなさい。だけど、とっても応援してますよ( v^-゜)♪ (2015年6月21日 11時) (レス) id: f157971441 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちぇりい | 作成日時:2015年5月30日 0時