第7話 まさに定番！ モンスター現る！ ページ9
ある昼下がりの午後。
「そういえば、みんなはどうやってお金を稼いでるの？ 働いてるようには見えないけど…」
野原でみんなで日光浴をしていた時、何気なくマリアが4人に尋ねた。
その問いに、メイが元気よく答える。
「えっとねー、盗賊におそわれた人たちを助けたりしたら、ごほうびにお金がもらえることがあるんだよー！」
「たまに日雇いのバイトもするけどね。ま、あたしはそんな汗くさいのしないけど」と、フィア。
「危険生物を倒して、その肉を肉屋に献上すれば、かなりの金が手に入る」
ルカは自信満々にそう言うが、マリアは少し不安げな表情をする。
「つまり…みんなは、その日暮らし…なんだね？」
「わ、私たちは旅人だからちゃんとした職に就く事はできない。この国も、いずれ出ていく。もう終わりだからな。アステラス王国は」
それを聞いて、マリアは目を丸くした。
「この国が…終わり？ どうして？」
フィアが呆れたように鼻をふん、と鳴らす。
「あんたそんなことも知らないの？ 煌帝国が勢力拡大してるじゃない！ 隣国も何年か前傘下に入ったから、次はここの番よ。…あ」
フィアがルカの方を見て、気まずそうな顔をする。傘下に入った隣国とは、ルカの故郷なのだ。
「ごめん、ルカ…」
「気にするな。もう終わった事だ。
…そういうわけで、国民の間ではもう煌帝国の傘下入りの話が広まっている。近々煌帝国が船団を率いてやってくるという話もあるしな。
故郷を離れるのは寂しいと思うが、覚悟はしておいてくれ。わかったな？ マリア」
「…うん」
話が終わると、フィアがどすん、と木の切り株に腰掛けた。
「あ〜あ、また旅すんならお金たくさんいるじゃない。今までの貯金じゃ足りないわよ〜。どっかに危険生物でも出ないかし、ら!?」
突如、切り株が地面から抜け、フィアごと空高く舞い上がった。
いや、抜けたのではない。切り株は、地面から天を突き抜けるように延びて、大きな木になったのだ。
木は枝をあちこちに伸ばし、暴れ狂っている。
皆、驚いてフィアの方を振り返る。
「危険生物だ！ 早く狩るぞ！」
ルカが持っていた槍で応戦しようとするが、レイラが制止する。
「ダメよ！ あの木に衝撃を与えたら、フィアちゃんが落ちちゃうわ！」
フィアは、木に掴まったまま小さな体を震わせている。彼女は高所恐怖症なのだ。
ルカは悔しそうに槍を握りしめた。
「くっ…どうすれば…」
その時、マリアが皆の前に出て、危険生物に近づいた。
第8話 ついに歌姫の実力、発揮！→←第6話 主人公の過去も訳アリ？
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ちぇりい(プロフ) - ノルネットさん» コメントありがとうございます。すみません、話的にどうしても名前の決定が必要でした。皆様には主人公ではなく読者としてこの作品を見ていただきたくて…ご期待に添えず申し訳ありません。 (2016年2月16日 19時) (
レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
ノルネット - 名前変換ができると嬉しいです！ (2016年2月6日 23時) (レス) id: ed849dd137 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - ユートピアさん» コメントありがとうございます！ 更新頑張るので、どうかこれからもよろしくお願いいたします！ (2015年5月17日 9時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
ユートピア - とてもおもしろいです！続き楽しみです！頑張ってください (2015年5月16日 22時) (レス) id: afcfdd1663 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - のどかさん» はい！ 私も早く紅炎様を出したい一心で機をうかがっております。。 選挙編頑張って書きます！ (2015年4月22日 23時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぇりい | 作成日時：2015年3月1日 9時
