第3話 強情な美少女、飯の美味さに折れる。 ページ5
少女の名を聞いた途端、その場にいた全員が唖然とした。
「その名前は、あの聖母様と同じ…。何か関係があるのか!?」
ルカがやや身を乗り出して問いかける。
マリアと名乗った少女はその剣幕に驚き、しどろもどろになりながら答える。
「ふぇ？ 何も関係ないと思いますが…。せ、せいぼさまってなんですか？」
その言葉を聞いて、皆気が抜けたようにため息をついた。
「驚かせてしまってごめんなさいね。聖母様っていうのは、この世界を見守っている神様みたいな人のことよ。
…よろしくね。マリアちゃん。あなたを歓迎するわ」
レイラは微笑み、マリアに手を差し伸べた。
マリアはその手を取り、あたたかさに安堵する。
「こんな見ず知らずの私を助けてくださるなんて…皆さん、ありがとうございます。本当に感謝しています。実は私、旅をしていたのですが、食べ物も住むところもなくて倒れていたんです」
「そうゆうことなら、ずっとここにいるといいよー！」
メイはマリアに抱きつきなからそう言うが、ルカとフィアは未だに不安げな顔をしている。
「あ、あたしは反対なんだから！ こんな怪しい女！」
「私も、まだ油断は出来ないな…」
だが、この二人の反対意見は、後に跡形もなく吹き飛ぶことになる。
夕食時。
「うわぁ、おいしそーっ！」
豪華な食事を前に、美少女たちは目を輝かせた。全て、マリアが作ったものだ。
「皆さんに少しでも恩返しがしたくて…。私にできることはこれくらいしかありませんから」
「あれだけの材料で、こんなに豪華に作れるなんて、すごいわ…」
メイとレイラは素直に感心している。
食器が全て揃い、配膳を済ませると、皆一斉に料理を口に入れた。
「「「「おいしーっ！」」」」
「あ、ありがとうございます。お口に合って良かったです」
皆、久しぶりに食べる美味しい食事の味に感動した。今まで、誰一人としてまともに料理できる者がいなかったのだ。
炊事担当は一応レイラだったのだが、彼女はデキる女に見えて実はめんどくさがり屋なので、いつも手抜きだった。これも、結婚できない理由の一つなのだろう…なんて言ったらレイラにパンチをお見舞いされること間違いなしだ。
こうして、フィアもルカも、マリアの料理の才能を前にして何も言えなくなり、彼女の居候を許可する事となった。
第4話 やっと練紅炎登場!? 前置き長すぎ。→←第2話 美少女は美少女たちに拾われた。百合フラグ発生か!?
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ちぇりい(プロフ) - ノルネットさん» コメントありがとうございます。すみません、話的にどうしても名前の決定が必要でした。皆様には主人公ではなく読者としてこの作品を見ていただきたくて…ご期待に添えず申し訳ありません。 (2016年2月16日 19時) (
レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
ノルネット - 名前変換ができると嬉しいです！ (2016年2月6日 23時) (レス) id: ed849dd137 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - ユートピアさん» コメントありがとうございます！ 更新頑張るので、どうかこれからもよろしくお願いいたします！ (2015年5月17日 9時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
ユートピア - とてもおもしろいです！続き楽しみです！頑張ってください (2015年5月16日 22時) (レス) id: afcfdd1663 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇりい(プロフ) - のどかさん» はい！ 私も早く紅炎様を出したい一心で機をうかがっております。。 選挙編頑張って書きます！ (2015年4月22日 23時) (レス) id: 19c12415ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぇりい | 作成日時：2015年3月1日 9時
