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健二郎「笑うなや!おい臣っ お前帰り運転せえよ!」
広臣「帰りはまたじゃんけんじゃないんですか?!」
健二郎「しらん!お前があの席どかんと俺がAの隣座れんやろ」
広臣「そんなの早い者勝ちでしょ」
行きの車ではちゃっかりAの隣を確保し ここぞとばかりに仲良く話し込んでいた広臣。
じゃんけんに負けて運転役となった健二郎はそんな二人の様子をバックミラー越しに何度もチラ見しては悔し涙を噛み締めていた。
健二郎「…勝負せえや!」
広臣「え?」
健二郎「勝ったほうがAの隣で 負けたら運転手!」
広臣「いやいや だから帰りはまたじゃんけんでしょ?」
健二郎「なんや広臣くん、勝負から逃げんのかぁ?格好悪いのぉ」
広臣「…いいっすよ、やりましょ」
健二郎(ちょろいわ)
普段の広臣なら健二郎のこんなやっすい超発に乗ることもないが、Aの目の前で “格好悪い” と言われてしまっては、勝負するほかない。
健二郎「ブイまで泳いで先に帰ってきたほうが勝ちやからな」
広臣「叩きのめしてやりますよ」
健二郎「ズルはなしやで!」
広臣「当たり前です」
勢いよく立ち上がりストレッチを始める二人。
「俺置いてくの?!このままなの?!」と喚く隆二を無視して クランチングスタートの体制に入った。
健二郎「おっしゃA、いつでもええで!」
「……ん?」
健二郎「…レディーゴーって言って?な。」
「ああ、はい。レディー…
…ゴー。」
隆二「テンション低っ!」
ローテンションの掛け声とともに二人の男が海へと勢いよく駆け出した。
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作者名:とまと野郎 | 作成日時:2014年12月6日 12時