君をさがしてた。～pastel days～ (ページ37)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:3,586,109 hit

-ver.wine red- 1 ページ37

.

“なーーっ”

広臣「……」

「猫、苦手ですか？」

広臣「いや。」

(むしろ好き)

pastel days -wine red-

EXILE一族に属するアーティストのスマホには LDH関連のグループLINEが複数あって、その中の一つに “ボーカルチームLINE” なるものが存在する。

普段はほとんど動く事なく、ごくたまにボーカルパートにおける連絡事項の確認などで使われることはあった。

そんな亡霊LINEとも言えるグループが、今日のお昼珍しく通知の一番上に来ていて。

将吉 “ボーカル飲みしようぜえ！”

たまたま同じスタジオでボイトレをしていたAと広臣は顔を見合わせて首を傾げた。
今までもボーカルチームだけでの飲み会はあったものの、こうやってLINEで呼びかけるのは初だったからである。

そして一番最初に反応を示したのはE-girlsのAmiで

Ami “いきたーい！でもE-girls今香港で撮影中ですぅ(T . T)”

「(いいなあ香港…)…屋台…、」

広臣「A日に日に食いしん坊キャラ加速させてんね」

ちょっとだけ呆れたような表情を見せる広臣であったが、Aは気にした様子もなく

“やりましょう”

短くそうLINEを返した。

隆二『でも本当Aの家で大丈夫なのー？』

「はい。じゃああとで住所送りますね」

隆二『さんきゅー、俺20時には東京戻れるから』

「はーい。」

その後、今までにない盛り上がりを見せたボーカルLINE。
どこの店にする？という議題に、涼太の “またAさんの家に行きたいです！” というおふざけのような一言が採用され、本日の飲みはA邸開催となった。

その後丁度Aと広臣のボイトレが終わったタイミングで、Aのスマホに一本の電話が入る。
相手は隆二で、Aの家の場所がわからないので住所を教えて欲しいとのことだった。

隆二との通話を切ると、先に帰り支度を済ませていた広臣を待たせまいと急いで支度するA。

広臣「ゆっくりで大丈夫だから笑」

「あっ、トイレ行ってもいいですか？！」

広臣「どうぞ笑」

トイレぐらいゆっくりしてきなよ？と待合室から出て行くAの背中を見送る広臣、実は内心かなり緊張していた。

広臣(俺、大丈夫かな…)

今日はこのまま2人でAの家に直行である。

.