-ver.wine red- 2 ページ38
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「ソファとか、適当に座っててください」
広臣「…おう」
リビングに入ってすぐに足元に擦り寄ってきたお世辞にもスタイルがいいとは言えない黒猫にガッツリ意識を持って行かれた。
Aにそう言われ アイボリー色のソファに腰掛けると隣に置いてあったクッションをお腹に抱え、部屋を見渡す。
(これがAの部屋かあ)
もっと何も物がないような部屋を想像していたが、意外にも生活感があって 女の子らしい。
そして何より
(いい匂い)
入った瞬間は、Aが最近始めたと言うお香の匂いが嗅覚の全般を占めていたが、ソファに座ると どこからともなく、洗剤ともシャンプーとも言えないどこか安心する柔らかい匂いが鼻をくすぐった。
(やべえな…)
Aを抱きしめた時も同じような匂いしてたな、と思い出してしまい、気持ちが焦る。
しかし、そんな様子を表には微塵も見せない。
「お茶どうぞ」
広臣「ありがと。あ、座る?」
「はい」
ソファの隣を十分に開けてあげると、そこにストンとAが腰を下ろした。
「涼太達着くのあと1時間くらいかかるそうです」
広臣「そっか。じゃあ俺もやっぱ一回家帰れば良かったかな」
「なんでですか…?」
広臣「(なんで?)…俺今日車だし、飲めねえよ?」
帰りに飲酒運転にならないように一度車を置いてくれば良かったなあと思ったんだけど、まさかAに なんで?と聞かれるとは思わなかった。そこら辺はわかれよ。
「泊まっていけばいいじゃないですか」
広臣「…え?」
「雑魚寝で良ければ布団沢山ありますし…
え、皆さんそのつもりで私の家で飲むことにしたんじゃないんですか?」
広臣「そ、そうなの?」
「あ…、わかんないです。ただ、登坂さん今日は泊まってってまた明日一緒に現場行くものだと思ってました…」
勝手にごめんなさい。と最後に付け加えるA。
広臣「…じゃあ、そうするわ」
泊まってけ発言にはドキッとしたが、Aがいいなら、少しでも長く一緒にいたいのが本音だった。
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始まりました〜!-ver.wine red-
え、ボーカルしか出てこないの…?
って思った方、安心してくださいっ
まだまだ今後の展開がありますゆえ〜!
今日はライオンキング見てくるので、更新少なめですっ笑
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作者名:とまと野郎 | 作成日時:2014年12月6日 12時