君をさがしてた。～pastel days～ (ページ15)

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-ver.aqua marine- 15 ページ15

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プライベートビーチに戻ると、あからさまに落ち込む健二郎と清々しい顔して水を飲んでいる広臣がいて、遠泳勝負でどちらに分売が上がったかは火を見るより明らかだった。

健二郎「俺もカキ氷食べたかった…」

「健さんのも買ってくれば良かったです…」

健二郎「確実に溶けるやん」

「あ。」

健二郎(てゆうかそうゆう問題じゃないねん)

俺もAと一緒にカキ氷食べたかった。

と、尚更落ち込む健二郎をよそに買ってきた食糧をもきゅもきゅとハムスターみたいに頬張っているA。
なんで食べてる姿までそない可愛いの…と何故か切ない気持ちになって見つめた。

「…健さんも食べますか？」

そんな彼の視線に気付き見当違いな事を言って、焼きそばを箸で掴む。

「はい、どーぞ」

一向に返事をしない健二郎にそれを差し出して、

パクッ

健二郎「…美味い」

「海で食べる焼きそばはマジで美味いですからね」

隆二「カキ氷な。焼きそばも旨えけど」

健二郎(二度目のAからのあーん…)

剛典「…俺今健二郎さんが何考えてるかわかるよ」

ELLY「俺もだよ笑」

直己「俺最近素直すぎる健二郎が愛おしくなってきたわ」

直人「直己え。」

直己「いや、違いますよ！そうゆう意味じゃなくて！」

焼きそばを口に含んだままうれひい…と今にも感動で昇天しそうな健二郎。
そんな彼を見てあの男が黙っているわけがなかった。

広臣「A、俺も焼きそば食いたい」

「あ、はいどうぞ」

広臣「……」

箸を揃えてパックごと広臣に差し出す。

広臣「……(なんで俺はあーんじゃねえんだよ)」

「…登坂さん？」

広臣「、あ。」

Aから差し出された焼きそばを受け取ることなく口を開く広臣。
そのあからさまな食わせろ、の意思表示はAにもちゃんと伝わって、

「…なんなんですか、こんくらい自分で食べてくださいよ」

そう言いつつも、箸で焼きそばを掬って丁寧に広臣の口へと運ぶ。

健二郎「無理やりやってもらって嬉しいんか！」

広臣「はい。むしろやらせる感じたまんないっす」

健二郎「軽いSっ気見せんなや」

広臣は焼きそばを噛み締め満足そうである。

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