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外は、今にも雪が降るんじゃないかっていう空模様。
鈍色の雲が重そうに、空いっぱいに広がっている。
昼間社内では陽射しが燦燦と差し込んで、窓際の席だと暑いくらいだったから、『今夜は寒波が関東上空を覆います。』っていう天気予報はハズレじゃん、って思ってたのに。
夕方になると気温はとんでもなく低く下がり、おまけに北風が強いらしく、街路樹は風で揺れ、落ち葉が木枯らしに舞う。
天気予報、大当たり。
「・・・・・・外に出たくない。」
会社のエントランスに立つだけで、この寒さ。
外の寒さは如何ほど。
つい独り言をごちる。
寒い、寒い、寒い。
ストールで顔の半分以上を覆いながら、ガラスドアに近付く。
目の前の自動扉が開く。
北風が全身に吹きかかる。
秋の初めの、あの奇妙な出来事を、何度も何度も頭の中で反芻してる。
それはもう、しつっこいくらい。
その度に、『あれは夢だったのかな。』と考える。
あんな夢を見てしまうほど、私はまだ翔のこと忘れられずにいるのかな。
・・・・そんな自覚症状はなかったハズなのに。
翔と別れた後、好きになった人もいる。
付き合った人もいる。
『翔以上に好きになれる人がいなかった。』
そんなアホらしいセリフは言うつもり、毛頭ない。
私は、私の意思で、翔と別れることを選んだ。
この先、このまま一緒にいてももっとしんどいって思ってしまう、って思った。
そう思うであろう自分を想像するのもツラかったし、翔のことをそんな風に思う自分がイヤだった。
同じモノを見ていたはずなのに。
同じ気持ちで見てたはずなのに。
今こんなに好きな気持ちが、いつかは嘘みたいになってしまうのが怖かった。
そして。
翔が同じように、こう考えだすのが怖かった。
だから納得して出した答えだったし、少しずつ時間をかけて翔のこと吹っ切ったつもりだ。
だけど、私が今、誰とも付き合ってないのは事実で。
そして、何よりも困ったことにあの奇妙な出来事の後、私の脳ミソが翔のことばかり考えてるのも事実で。
穴沢くんと同じプロジェクトチームになったのは、神様の采配だったりするのかなぁ。
と、穿った見方しちゃったり。
もしかしたら、またいつか翔とバッタリ出逢えるんじゃないかって。
と、少女マンガ的展開妄想しちゃったり。
───私って存外おバカさんだったのね、と思う。
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羊羽(プロフ) - うさぎ丸さん» 初めまして☆こちらこそ、読んでいただいた上に嬉しくなる感想いただいちゃって感謝カンゲキ雨嵐です。楽しんでいただけたならこれ幸い、書いた者冥利に尽きます(○´艸｀)他のものも楽しんでいただけると嬉しいです♪ (2015年6月27日 9時) (
レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ丸 - 初めまして！櫻井担です♪素敵なお話、ありがとうございましたm(_ _)mこんな素敵な作品を読めて嬉しかったです♪作者名から羊羽さんの他のお話、拝見しに行きます(^o^)v (2015年6月26日 18時) (レス) id: af0ac92990 (このIDを非表示/違反報告)
羊羽(プロフ) - ポヨリンさん» こちらこそ、嬉しい感想ありがとうございます〜〜！深謝☆ (2015年3月10日 11時) (レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
ポヨリン(プロフ) - お疲れ様でした。素敵な作品をありがとうございますm(_ _)m (2015年3月8日 23時) (レス) id: faa9497605 (このIDを非表示/違反報告)
ポヨリン(プロフ) - 羊羽さん» ぜひ！来てください！今、更新真っ最中です。ぼちぼちしか更新していませんが一言いただけるとありがたき幸せ。 (2015年2月28日 11時) (レス) id: faa9497605 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽
| 作成日時：2015年2月10日 14時
