mondo (ページ6)

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感知ページ6

奥に見える森にはよく見ると入口があった。
森の中は暗い。でも何かが光っていて心細くはなかった。

私たちは吸い込まれていくように細道へと歩き出す。

驚愕した。口が閉じない。まことはとんでもないあほ面をかましている。

「ねえ、僕が前話したこと、覚えてる？」

「…何？」

「この世界はかつて3つあって、ひとつは悪魔が支配する世界。もうひとつは私たち人間が支配する世界。そして…」

入口はとても懐かしくて、暖かい、そんな感じがする。
今にも歌い出しそうな、ありえないほど大きい樹木やハイカラな蝶々、繊細で美しい傲慢な花たちが出迎えてくれるその先には、人の世ではないような___。

そう、まさにここの支配者は、自然である。

「自然が支配する…世界。」

心が跳ねた。
心臓の音が伝わる。
正しい感情がどこかに吹き飛んでいった。

『ああ、綺麗。美しい。こんなに、懐かしいところ…』

感情が混沌とする。これからのことなんて一瞬で忘れてしまいそうになる。

「行こうはるか。僕、ここ好きじゃないや。こんな不気味なところ早く抜け出そうぜ。」

「抜け出す？私たちが追い出される、の方が正しいんじゃない？まあ…そうだね。私たちは生きるために行動しないと。」

幸い1本道であった。迷わずに済むだろう。

このまま何も起きず人と交流できるかって？

まあ、そんな簡単には行かないだろう。