mondo (ページ2)

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平凡ページ2

～プロローグ～

いつも通りの制服。
いつも通りの自転車。
いつも通りの通学路。
そして…

｢ねねね！！この世はかつて3つの世界があったんだって！ひとつは悪魔が支配する世界。もうひとつは私たちの世界。それでもうひとつは…」

いつも通りのまこと。

少し湿った赤銅色のマッシュルームを風に揺らせて、ハスキーな声を弾ませながらまことは話し始めた。

妄想ほどつまらない話などない。私は話を遮る。

「ハイハイ凄いですね～私も悪魔の世界なんて行ってみたいわ～(棒)」

「そんなこと言わないで聞いてよ～夢がないなあ～」

ああ、今回はオカルトの本でも漁ってきたのか？毎日が楽しそうでなにより。

「それより聞いてよ！！今日の5限目！！柴崎くんといっぱい話せたのー！
あ～僕もモテたい！はるかみたいな見た目が羨ましい！」

「普通が一番だよ。アルビノがどんだけ大変か知らないから言えるんだよ。
この前男子がまことは髪の毛伸ばせば可愛いって言ってたよ？あんたもてるんだから男っぽいの何とかしなさいよ笑」

いつも明るくて楽しそうなまこと。
私とは正反対だから気が合うのかもしれない。

いつも通りの会話。

ジメジメした空気に少しずつ暖かくなってきたこの季節。
そんなどんよりとした空の下、坂道がとても気持ちいい。