ココロ２３ ページ24
今日からリーチ兄弟と行動している。ラギーと話していない。イライラが募っていくばかり。自分の寮という名の縄張りに、嫌いな奴が土足で入り込んできて、それを良しとして招き入れるジャックと、嫌々言いながらも承諾した二人。どう考えても可哀想なのは、Aである。不幸自慢したい訳ではないが、自分がやられたら絶対怒るくせに、Aにはやるとはどういうことだろうか。
「アトランティカ博物館に、写真を取りに行かせるとか鬼畜だね。」
「ふふ、それがアズールですから。」
「そうそう〜。でも、小エビちゃんて案外度胸あるよね〜。ペンギンちゃんはやらないでしょ？」
「は？やるわけ無いでしょ。無理なことに首突っ込むほど、暇してないし。」
「それって小エビちゃんが、暇人極めてるってこと？」
「それ以外ないでしょ？自分の成績も危ういやつが、他人の心配するなんてお人好し通り越して、気持ち悪くて反吐が出るわ。」
機嫌がどんどん悪くなっていくのが分かった。今のAは地雷が沢山ある。それを分かっての発言ならば、二人も地雷の上でタップダンスする上級者だろう。
「二度とあの羊と私で比べないで。」
確かに向こうの方が面白いだろうが、そんなもの知ったこっちゃない。ビリビリした空気が一瞬流れていたが、それを楽しむリーチ兄弟。彼らにとって、Aも面白い対象なのだ。今はユウに興味がいってるが。
「ペンギンちゃんも珊瑚の海に行く？」
「二人で行った方が効率的にいいでしょ。私は待ち伏せでもして、怪我でもさせようかな。バレなきゃいいってラギーも言ってたし。」
マジフト大会が終わった後に、見えなきゃいいって問題じゃないって言われてから、頻度が少なくなったが、もの凄い卑怯だなと思うことは前よりはしてない。だから、卑怯が当たり前だってこと、もう一度ラギーに教えてあげよう。卑怯があるからこそ、勝てるということだ。
「今の貴方なら八つ裂きにも出来そうですね。」
「八つ裂きどころじゃ済まないわ。」
「どうなるの？」
「存在すら灰にしてくれるわ。」
「怖っ。」
フロイドがギョッとした顔で言う。Aの顔は今まで以上に歪んで、噛み砕くための牙が抜き出していた。ここまで怒り狂ってるAを見たことはないだろう。
「私は絶対に間違ってない……。」
ポタポタポタポタっと雫が何かを汚す。汚れたのは、Aの心だろうか。それとも別のものだろうか。
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冴凪(プロフ) - 監督生さん» コメントありがとうございます~！そろそろ更新するので待っててくれたから幸いですっ (2021年9月1日 17時) (
レス) id: 9684b934dc (このIDを非表示/違反報告)
監督生(プロフ) - 最高すぎます。続きがたのしみです！ (2021年7月29日 13時) (レス) id: b04fbbb950 (このIDを非表示/違反報告)
まろ。(プロフ) - ゆうなさん» 書いていて私もムッカムカしちゃってました……（）そうなんですよね、嫌いな奴の手助けになってしまうからこそ夢主もドンドン闇深くなっていってて（私がそうさせている）ありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2020年12月18日 8時) (レス) id: f82dd573b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - これはいくらなんでもむかつきます、自分を勝手に担保にされた挙句嫌いな奴の間接的ではあるけど手助けになってしまう…ムカつく以外の何者でもないですなぁ…。話面白いです！！これから応援してます！ (2020年12月15日 11時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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