気球２ ページ33
「弓弦くん！」
「はい、おはようございます。A、日々樹様のご負担にもなりますから気球に乗りたい時はわたくしに伝えてください。そうすればこちらで手配いたします」
「わたしは構いませんよ。ジュリエットとはもっと仲良くしたいと思っていましたので、ぜひいつでもご連絡ください。このカスタネットを叩けば現れますよ」
そう言ってカスタネットを日々樹様は差し出した。
「それならせっかくですし…」
それを受け取ろうとしたらパシリと弓弦くんの手が止めた。
「どうしたの？」
「なりません」
「どうして？」
「日々樹様のご負担になられるからです」
「でも日々樹様はだいじょうぶだとおっしゃったわ」
「それでもなりません」
弓弦くんの眉がぐっと寄る。わたしも思わず目に力が入る。
しばらく無言で睨み合った後、わたしは日々樹様の手からカスタネットを受け取った。
「弓弦くんに止められる覚えはないわ。悪いことはしていないのだし、放っておいてちょうだい」
「……わかりました。わたくしはこれで。ああ、A。今日のガーデンテラスでの昼食は生徒会の会議のため中止です。申し訳ありませんがよろしくお願いします」
そう言って弓弦くんはスタスタと歩いて行ってしまった。
「執事さんもまだまだ子どもなんですね。安心しました」
「ええ、子どもですよね。ちょっと気球に乗るのが羨ましいからってあんな風に言わなくていいのに」
「おやおや、これはまた少し大変なことになりそうですね」
「楽しんでるだろ」
そう言って真白様が日々樹様を睨みつけたが、わたしには何のことかよくわからなかった。
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宝(プロフ) - あーるさん» コメントありがとうございます！弓弦お好きなの嬉しいです〜(*^^*)おもしろいと言ってくださってありがとうございます！応援もありがとうございます！最後まで走りきります (7月5日 20時) (
レス) id: 2151f87f60 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 弓弦の夢小説少ないので嬉しいです(;_;)すごく面白いです応援してます！ (7月4日 23時) (レス) id: cb84109612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宝 | 作成日時：2023年7月3日 19時
