繋ぎたいんですけど ページ26
弓弦くんは、仕事の空いている時間は必ず会いに来てくれる。
無理しなくていいよって言ってるんだけど、わたくしがお側にいたいのですと譲らないのでこちらが折れることにした。
会えるのはわたしも嬉しいし。
弓弦くんはお弁当を広げている。
桃李くんに見せてもらっていたお弁当に似ているからきっと自分で作ったものなのだろう。
天ぷら定食を食べながら、藍良くん達との会話を思い出す。
弓弦くんと手を繋ぐには…どうすればいいんだろう。
1番早いのは弓弦くんに手を繋ぎたいって伝えることだよね。
桃李くんのいう通りわたしもそれが1番いいと思う。
でもなんとなく、なんとなくのタイミングで手を繋ぎたい気もする。
そんないざという感じではなく、自然と手が触れ合って繋ぐというような。
1度でいいから試してみようかな。
「そろそろ時間ですね、戻りましょうか」
手早く弁当箱を片付けると弓弦くんは立ち上がった。
慌ててその後を追う。
開放されている弓弦くんの左手を見て、そっと手を伸ばした。
「あ、A。見てください、猫がいますよ」
が、寸手のところでその手は猫へと向けられてしまった。
「え、ねこ！？あ、本当だ！かわいい〜」
わたしが笑うと弓弦くんは、触ってはいけませんが近くで見てみますか？と微笑んだ。
うーん、もう1度だけ試してみようかな。
2人で並んで猫を眺めながらそっと手を伸ばそうとしたら、弓弦くんが腕時計を見て、そろそろ戻りましょうかと言った。
わたしはまた宙に浮いた手を慌てて引っ込めた。
「うん、そうだね」
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宝(プロフ) - あーるさん» コメントありがとうございます！弓弦お好きなの嬉しいです〜(*^^*)おもしろいと言ってくださってありがとうございます！応援もありがとうございます！最後まで走りきります (7月5日 20時) (
レス) id: 2151f87f60 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 弓弦の夢小説少ないので嬉しいです(;_;)すごく面白いです応援してます！ (7月4日 23時) (レス) id: cb84109612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宝 | 作成日時：2023年7月3日 19時
