あなたの隣に ページ17
伏見様に言われたことが信じられなくて、聞き間違いかと思った。
でも、風の音もしないこの場所で、聞き間違うはずもなかった。
わたし以外を好きなんじゃなかったんですか？
「本当に、いいのですか？」
口から出た言葉はわたしの本心だった。
「ええ、Aさまが良いのです」
「わたしは、篠宮のお荷物ですよ？」
「お荷物になんてさせません」
「わたし、わたし嫉妬深いですよ？それでも良いのですか？」
「おや、奇遇ですね。わたくしもです」
「毎日、毎日愛してるって言ってくれないと嫌ですよ。わたしと付き合うと面倒ですよ？それでも？」
「いつでも望まれれば答えます」
「それは、執事だから…？」
伏見様は眉を下げてふわりと笑う。
「いいえ、あなたの恋人だからです」
ああ、だからなんですのその憐れむような目は。
わたしは目が燃え上がるように熱くなるのを感じた。
「ありがとうございます、伏見様。
わたしは、伏見様がずっと好きでした。
でも、伏見様に別の好きな方がいると思って。
伏見様が幸せになるのならそれでいいと身をひこうと思った。
でも、それでも、わたしは、みっともなくて。
あなたに愛されている女性が羨ましくて仕方なかった。
わたしだったら良かったのにと思った。
でも、応援するという選択をしたのなら最後まで応援しようと思っていました。
ばかね、わたし。
わたしはわたしを応援していたんですね」
「Aさま…」
「こちらこそです。伏見様。わたしとお付き合いしてください。こんなわたしですが、よろしくお願いします」
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宝(プロフ) - あーるさん» コメントありがとうございます！弓弦お好きなの嬉しいです〜(*^^*)おもしろいと言ってくださってありがとうございます！応援もありがとうございます！最後まで走りきります (7月5日 20時) (
レス) id: 2151f87f60 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 弓弦の夢小説少ないので嬉しいです(;_;)すごく面白いです応援してます！ (7月4日 23時) (レス) id: cb84109612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宝 | 作成日時：2023年7月3日 19時
