【あんスタ】猫被り女は元暗殺者【暗殺教室】 (ページ30)

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にゃあ！ページ30

椚side

私は"生徒"に何をした？

凛とした青い瞳
艶のある黒髪
華奢で純白な肌

自分でも訳の分からない行動をしてしまった。
生徒への無駄なスキンシップは控えていた。
危機感を持てなんて普通は言わない。

貴「できましたよ」

椚｢…あぁ、行きましょうか｣

貴「はい」

いつもの猫はどこにもおらず
実質、二人きりという言葉が相応しい。

脈が早い。
鼓動が早い。
体が熱い。

熱か？

貴「…！先生、せん、い！」

椚｢ちょっ…と…すいませ…｣

Aside

貴「…持ち上げられるけど屋根は重量的に無理。」

家は知らないし
勝手に探っちゃ悪い気もするし。

とは言っても放っておけない。
保健室の鍵を所持してる佐賀美先生は
生憎今日は早く帰ってしまっていない…。

スペアキーは閉まった教室。
だめだこりゃ。

殺｢Aさん｣

貴「殺せんせー、椚先生凄い熱なんです」

殺｢ええ、見ればわかりますが…Aさん
もうちょっと早く帰りません？
先生心配で溶けそうです｣

貴「粘液化…もう出来ないじゃん」

殺｢にゅう…そうですけど｣

微妙な笑いをこぼしてサラッと
私の腕から椚先生を抱き上げていく
殺せんせー。

殺｢私が保健室を空けますので…そうですねえ。
カルマくんは確か今日暇でしたし迎えに来てもらってはいかがですか？｣

貴「1人でも別に」

殺｢皆さんAさんが思ってるより
Aさんが心配なんですよ｣

貴「…分かりました。」

殺｢…それではまた明日。｣

微笑んで椚先生を姫抱きし月明かりが差し込む
暗い廊下をドラマチックに歩いて行く。

ケータイをポケットから取り出して
連絡帳の赤羽業と言う文字に指を置く。

赤羽｢はいもしもーし｣

貴「カルマ、今暇かな」

赤羽｢暇もいい所だよ｣

貴「家まで送ってもらえって
大人二人に言われたから迎えに来て欲しいなって」

赤羽｢Aと話したかったし丁度いいや。
正門で待ってて。｣

貴「うん、ありがとう。」

プツリと通話が切れる。
靴箱から靴を出して正門付近のベンチに
腰をかける。

周りに空を妨害する建物がないためか
広々とした空がよく見渡せる。
木や海の風が鼻を掠める。

寒さが薄れてきたのか
シャツ1枚とは行かないが
前よりも薄手で外へ出れるようになった。

貴「早いよなあ。
1年生半分終わっちゃった」

そんな一人言。