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ただでさえ作業効率最悪で仕事が遅れているのに、遊んでる場合じゃないって気合いを入れ直して業務に取り掛かろうとした瞬間
「ぅわ！」
いきなり耳に流れ込んできた音楽に素で驚いた。
「……びっくりしたぁ…」
咄嗟に外したイヤホン。シャカシャカと音漏れしてる事からまぁまぁなボリュームだと分かる。
早鐘を打つ胸を押えて落ち着かせようとしていると、隣からブハっと吹き出す声。
「二宮さん！！」
立ち上がって抗議する私を指差して笑ってくるとことん失礼な男。ジロリと睨んでいるのに気にもしていない様子が更に怒りを誘う。
「何するんですか！」
「何って、音楽再生しただけじゃない。その為のイヤホンでしょ？」
そーだけど…その為のイヤホンだけども…
着けたまま忘れてた私もバカなんだけど…最近のイヤホンは着けててもそんなに違和感がないというか、何というか…更にコードも無いから尚更存在を忘れていた。
でも、それにしても……
「音！ 大っきい！ ビックリした！」
「なんでカタコト？(笑)」
「わかんない！ でもビックリしたんです！」
「あぁ、はいはい。ごめんなさいね(笑)」
全然悪びれた様子もなく謝罪の言葉を述べる二宮さん。これ以上言っても無駄だろうって半分諦めて、仕方なく腰を下ろした。
「ごめんね、Aさん？」
ため息を吐いた私を見て、流石にマズイと思ったのか急にしおらしい声を出してくる。
「Aさん？ 怒った？」
「……怒ってません」
「…ホントに？」
「嘘です。怒ってます」
「んふふ。ごめんね？ 機嫌直して？」
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作者名：なる | 作成日時：2019年4月15日 14時
