警視庁捜査第八課の新米刑事ちゃんの名推理。 【 黒バス 】

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『………ろ…』






『……きろ………』







誰かに呼ばれた気がして、重い瞼を開けた。




「ん………っ」






『!!


A!!!!』





誰かに強く抱きしめられる。



視界がぼやけていてよく見えない。







『よかった……よかった…ｯ』







段々とハッキリ見えてくる。





ああ、この人は






「ひ、むろ……先…輩」





氷室「本当に良かった……!!」




「此処って……」





虹村「八課のラボだ」




「ラボ………!!


鬼百合組は!!!痛ｯ……」





森山「こら。急に動くと痛むだろ」




伊月「鬼百合組なら、ちゃんと潰したよ。

あと、Aちゃんはもう少し安静にしておいた方がいい」




宮地「お前が、ぶん殴られて血を出してたから伊月が手当てしてくれたんだぞ。
…まあ、幸い針を縫うとかの大事にならなかったけどな」





ぶん殴られて………あ、そうか。



私、確か組員に殴られたんだ。









迷惑、かけてしまった。



悔しい、わかっていたけど。
こんなにも役に立たない自分が悲しい。




いくら、人を撃てない手錠をかけられないとはいえ

ここまで弱いと、刑事失格だな…。





そう思ったら、悲しくなって涙が出てきた。




虹村「おい。何泣いてんだよ…」




「すみませ……ｯ……」




高尾「もしかして、迷惑かけたとか思ってる?」




ビクリと体が跳ねる。



図星だったから。





高尾「あらら、図星?

……そんなの、別に気にしなくて良いのにな」




笠松「お前が迷惑だったらウチの自由人なメンバーはどうなるっつー話だ。



もしそれでも申し訳ないと思うんなら、これからその分償ってけばいいだろ。
俺等には俺らのできることもある、お前にはお前しかできないことだってある」




氷室「その通りだよ。


俺達、つい血が上って半殺しにしちゃったから…それに比べたら全然可愛い方だよ?」




森山「あの時は本当にあせったぞ。

組員全員ビビってたし」




伊月「かくいう森山さんも半殺しにしてましたよね…」




笠松「まあ……とにかく、だ。


早く元気になれ。その様子じゃ、家に帰れそうにもねえし…
俺等、今日ラボに泊まってやっから」




虹村「まあ、報告書をまとめねーといけないってのもあるけどな」




氷室「何なら、添い寝してあげようか?」




「け、結構です!!」






……まだ日は浅いけどそれでも八課に来て、良かったなと思えた。


ありがとうございます、八課の皆さん。

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