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「つうかさ、試合前に言うか普通
なに？俺のメンタル削りに来てる？ま、別にいいけど…かないっこねぇのはわかってたし、ライバルチームのマネージャーに恋をしても無駄ってのはわかってた」
「こんなことで削られるメンタルの持ち主だとは思わない
真田くんは闘志溢れる熱いピッチングが持ち味でしょ？甲子園で薬師の名前を全国に轟かせるんでしょ？」
「ハッ、適わねぇや
ちょっと耳貸して
(あのイケ捕に泣かされたらいつでも来いよ)」
身体を屈めながらコソッとそう言われた
「イケ捕？」
「うちの監督がそう呼んでんだ
イケメン捕手の略」
あれ？イケてる捕手だったっけか？と笑いながら手をあげて帰っていった
「A、後でどこの球場で練習するかの予定表持ってきて
確かAが持ってたよな」
「うん、お風呂入ってからでもいい？
大浴場に行こうってみんなで言ってて、時間決められてて結構ギリギリ」
「じゃ、ここはいいからマネージャー連れてゆっくりしてこい」
「ありがとう」
のんびり浸からせて貰って、みんなと一緒にいるであろう一也を探す
「どこにもいないじゃん…」
部屋かな？
ノックをしてみると欠伸をしながら出迎えてくれた
「部屋にいたんだ、探し回ったよ」
「どーりで遅いわけだ」
関西限定のジュースを渡されて、適当に座れと言われたからベットの隅っこを借りた
「あ、これ美味しい」
大阪のミックスジュース
自販機に売ってたってボソッと一也は言った
ペットボトルがスルリと手から逃げていく
「さっきの、あれなに？」
さっき？
「真田…俺への当てつけ？2人してコソコソして…」
グイッと引っ張られて一也の腕の中
「俺…好きって言わなかったか？伝わってねぇの？」
「違う…あのね…」
正直に話した
待ってるって言われてたこと…
一也と向き合うのにちゃんとしておかなきゃいけない気がして、ハッキリと待たないでって言ったこと
いきなり不安にさせちゃったみたいで大失敗…
「一也…？」
甘えるように擦り寄ってきて、腕の力が強くなった
「これ、期待すんなって方がおかしいよな？焦んねぇって言ったけど、撤回する」
グッと体重がかかってきて支えられなくてポスンとベットに押し倒された
「好き…A、好きだ」
ギュウって強く抱きしめられる度に一也の気持ちも大きくなってくみたい
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作者名：彩葉 | 作成日時：2021年6月17日 20時
