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「きっつー。」
「一也でもやっぱきついんだ。」
「体力の違いを感じるよ。でも、憧れてた人がこのチームにはいるからな。盗めるものは全部盗んで、いずれレギュラーポジションもいただくつもりだ。」

まだ入学してない中学生が偉そうに…って思うけど、一也ならやってのけちゃいそうなのが怖い。

「滝川さんでしょ?シニアの時から言ってたもんね。あの人には敵わないって。」

「うーーん。でもな、中学生時代となーんか雰囲気違うんだよ。」

なんでだろうな…と小首を傾げた。

「クシュン…」
「やっぱ寒かったか…これしとけ。」
一也のマフラーをぐるぐる巻にされた。
「一也寒くないの?」
「俺は男だから平気なの。つうか、#name1#の可愛がられ体質はすごいな。おじさんたちも掴みばっちりだし、先輩たちも一瞬で手懐けちゃってさ。」

手懐けるって失礼な。

「俺はほぼ初対面で小湊さんに生意気って手刀くらったぞ。」
「一也はほんとに生意気だから。」
「おいおい。そこはフォローしとく所だぞ。」

じゃれ合いながら帰路に付く。
帰宅時間が重なって電車はほぼ満員。
青道に入学できたら、これが毎日かと思うとちょっと憂鬱だなぁ。
今はこうやって一也が押しつぶされないように身を呈してくれてるけど、一人だったらちょっと心細い。

「大丈夫か?」
「うん、大丈夫。」
「Aはチビだからな。毎日の通学大変だな。」
「チビは余計。」

肘で軽く一也のお腹を突く。
うわ…硬っ…腹筋だよねこれ…。

「ちょ、なに?くすぐったいんだけど…」
ペタペタと一也のお腹を触ってみると鍛えあげられてるってわかる。
ちょっと前まで身体小さかったのに、中学後半で思いっきり身長は伸びた。
「ホントおっきくなったねぇ。」
「今度はなに?母さんかよ。それとも親戚のばあちゃん?」



私は一也のお姉さん気取りだった。
時々お母さん。でも一也はきっと妹みたいって思ってるはず。
「がんばれ、一也。」
「おぅ。」


面接ではガチガチに緊張して全く記憶がない。
ヘマしてないといいんだけど…。

合格発表まで生きた心地がしなかった。

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ow17fc14(プロフ) - マリイさん» コメントありがとうございます。自信はないですが、御幸の話が終わったらチャレンジはしてみようと思います。気長にお待ちください。 (2020年12月10日 9時) (レス) id: aa2425e726 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 丹波光一郎の小説も書いて欲しいです丹波さん好きだけど小説無いんで (2020年12月8日 19時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩葉 | 作成日時:2020年12月5日 12時

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