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一也に誕生日プレゼントを渡すときに唯ちゃんの言葉が蘇ってきて、なんとなく顔が見れなかった。
「キャップとリストバンド！
サンキュー。使わせてもらう。」
「うん、使って。」
早速つけるのかゴソゴソやってる。
「どう？似合う？」
「いいと思うよ。」
顔も見ずに答えたのがいけなかったのか、片手で頬を両サイドからガシッと掴まれた。
ちょっと！ひょっとこみたいになっちゃってるよ！
「会話するときは相手の目を見て話す、だろ？」
無理くり一也の方に向かされたから、首がグキって軽くいった…。
「プッ、おもしれぇ顔！！」
手を話してお腹を抱えて笑ってる。
唯ちゃん、あなたの見解は間違いだよ。
一也は絶対あなたが思ってるようには私のこと見てないって。
そう確信したら、変に意識してたのが馬鹿らしくなってきた。
「お返しっ！」
私は両手で一也の頬を挟んだ。
やられたようにムニュっと。
「冷てぇ手」
手を緩めて一言言った。
「誕生日おめでとう。
産まれてきてくれて、私の幼なじみでいてくれてありがとう。
手のかかる幼なじみだけど、これからもよろしくね。」
産まれてきてくれてありがとう。
このセリフは私のお母さんが毎年言ってくれる言葉。
それに私は産んでくれてありがとう。って返す。
一也のお母さんも生前は赤ちゃんの一也にそう言ってたと思う。
写真で見る事しかできないけど、優しそうで綺麗なお母さん。
毎年毎年私は一也にこう伝えてる。
一也はちょっと照れ臭そうにして、ありがとって伏目がちにいうんだ。
「おじさんに電話した？」
「まだ。普通向こうがかけてくるだろ？」
「ちがーーう！
一也の誕生日だけど、育ててくれてありがとうっておじさんに伝える日なの。」
野球ってお金かかるんだよ？
キャッチーミットにバットにユニホーム、スパイクだって。
一也がやりたいってこと、おじさんは何一つ反対してこなかった。
青道に、寮に入るって決めたときも
「稲実じゃないんだ？」
そう返したみたい。
すごいよ。尊敬する。
私もいつか親になったときはおじさんみたいに子供のする事を全力で応援したい。
恥ずかしがって私の前では電話しないけど、ちゃんと伝えてよね。
一也が電話しに行ってる間に灯りを消してケーキの準備をした。
すぐに電話終わると思う。
お互いのこととなると口下手だからなぁ。
ホント似た者親子。
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ow17fc14(プロフ) - マリイさん» コメントありがとうございます。自信はないですが、御幸の話が終わったらチャレンジはしてみようと思います。気長にお待ちください。 (2020年12月10日 9時) (
レス) id: aa2425e726 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 丹波光一郎の小説も書いて欲しいです丹波さん好きだけど小説無いんで (2020年12月8日 19時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩葉 | 作成日時：2020年12月5日 12時
