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「あ、文哉とマネージャー!
サービスするから買ってって。」
「小湊先輩のクラスはクレープですか。」
「トッピングなにがいい?」
「いちごとチョコレート。」
「文哉、買ってあげて。」
「はいはい。いちごたくさん入れといてよ。」

お財布を出そうとしたら、小湊先輩に止められた。
「文哉からせしめるからマネージャーは出さなくていいよ。」
「でも…。」
「カッコつけさせてあげてよ。」
「学校の文化祭の模擬店でカッコつけるもなにもないだろ?」
「じゃぁ、ハッキリ言えば?ご馳走したいって。」
小湊先輩にけしかけられて、楠木先輩はご馳走しさせてくださいと丁寧に言ってくれた。

「いいんですか?」
「もちろん。労をねぎらって。頑張ってくれただろ?野球部の方の準備。」
「いただきます。」

先輩達のクラスを回るとみんな、なんやかしいろいろくれた。
それはもう両手でも抱えきれないくらい。

「あ、そうだ!一也のクラス行きません?先輩連れてきてって言ってました。」
「んー、わかった。行こうか。」

荷物を先輩も持ってくれて空いた手を繋がれる。

「ここから先、人多いから逸れないように。」
人の多さはどうやら一也のクラスだった。

「唐揚げ人気なんだなぁ。」
「悔しいけど、美味しいんですよね。一也の唐揚げ。ノリくんなんかさっきもいたのに、また並んでる」


一也は必死に唐揚げを揚げてて、しばらくは出れそうにないよね。
このあと一也と一緒に野球部の当番なんだけどな…。

「おー、A、来てくれたんだ。他の先輩達は?」

「2人で回ろうっていう意味だったんだけど、Aちゃんが勘違いしちゃっててね。
純も哲も食いたいって言ってたから3人前ちょうだい。」

「へぇーそうなんですか。こいつ連れてて大丈夫ですか?」

「こら、どういう意味?!」

「俺は鼻高いよ。かわいい女の子が隣にいてくれてさ。」

ん、てぶっきらぼうに渡された私の分の唐揚げ。
こらこら、一也さん…ちょっと焦げてないか?
なんの嫌がらせだ。
まぁ、ちょっとおこげがあってもたぶんそれも美味しいからいいけどさ。

「あと10分したら、野球部の方に行くから。
その辺で待ってて。交代したらすぐ行く。」

「わかった。」

少々拗ねながら階段の所で一也を待つ。
その間に小湊先輩が作ってくれたクレープに齧りついた。

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ow17fc14(プロフ) - マリイさん» コメントありがとうございます。自信はないですが、御幸の話が終わったらチャレンジはしてみようと思います。気長にお待ちください。 (2020年12月10日 9時) (レス) id: aa2425e726 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 丹波光一郎の小説も書いて欲しいです丹波さん好きだけど小説無いんで (2020年12月8日 19時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩葉 | 作成日時:2020年12月5日 12時

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