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選抜がかかった秋の大会が控えてるのに、文化祭もある。
幸い部員たちは、お手伝いだけでいいみたいだけど、マネージャーはそうもいかない。
クラスの模擬店も野球部としての模擬店も準備しなきゃいけない。
今からの時期が1番忙しいかも。

野球部としての模擬店はもう毎年恒例で決まってるからいいとして、問題はクラスのやつ。
うちのクラスは気合い入ってて夏休みも集まって打ち合わせとかやってるみたい。9月の末が文化祭だ。
明日の昼休憩中に抜けさせてもらって私も参加する予定だ。


「文化祭さ、誰か一緒に回る人決まってる?」
「たぶん一也と。まだなんの話もしてないですけど。」
「ならさ、一緒に回ろうよ。」
「え?」
「そんな驚かなくてもいいのに。いや?」

あ、そっか!先輩たちを1年の模擬店に案内するって事か!
「わかりました。回りましょう。
うちのクラス、縁日みたいなのするんで、私も野球部のみんなも浴衣着るんですよ。」
「へぇー、それは楽しみだ。」

「A!」
「ちょっと待って!」
一也が手招きしてる。
楠木先輩のTも終わったから、片付けしてから行くと叫んだ。
「いいよ、いっておいで。片付けは俺がしとくから。」
「ちゃんとお手伝いします。」
「そういう所、好きだなぁ」
「!!!」
「ははっ、真っ赤だよ。」

ネットに収まったボールを拾いながら、サラッと言った。

「じゃ、私行きますね。」
「うん、ありがとう。」


走って一也の所に向かう。

「こらこら、足痛ぇんだろ。走らなくていい。
つうか、走るな。」

「なんか用事あった?」

「練習着のボタン取れちゃった。付けて。」

「一也は料理も掃除も洗濯もできるけど、ボタン付けとかお裁縫は苦手だよね。」

「Aのほうが上手だからな。」

一也の方がなんでも出来てしまうけど、一也が苦手な事は私が出来るように必然となった。

ユニホームの背番号つけも小さい頃から、私がやってる。


「ん?お前、顔赤い?大丈夫か?」
「え?あー、何でもないよ…。お茶飲んでくるね。ボタンは付けたら部屋に持ってくから。」

走るなって言われたばかりなのに、また走っちゃって、一也が後ろで、走るなって言ってんだろって叫んでた。

楠木先輩の言葉に照れてしまって顔が赤くなってたんだ。
なんとなく一也に悟られたくなくて逃げてきちゃった…。
あれ?なんで逃げる必要があったのかな…。
うーん。
そんな事を考えながらボタンを付けていたからか、何回か針で指を刺した。

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ow17fc14(プロフ) - マリイさん» コメントありがとうございます。自信はないですが、御幸の話が終わったらチャレンジはしてみようと思います。気長にお待ちください。 (2020年12月10日 9時) (レス) id: aa2425e726 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 丹波光一郎の小説も書いて欲しいです丹波さん好きだけど小説無いんで (2020年12月8日 19時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩葉 | 作成日時:2020年12月5日 12時

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