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こら、一也。笑うな。
小湊さん、楠木さんがヒラヒラ手を振ってる。
伊佐敷さんはニッて笑った。
「来たね。待ってたよ。」
「よろしくな、Aちゃん。」
「いじめられたら言えよ。」
「よろしくお願いします。」
さっそく今日から！となったけど、ジャージを持ってきてない。
体育も今日なかったし…。
バサッと投げられたのは一也のジャージ。
「貸してやるよ」
「いや、サイズ…」
「一日くらい我慢しろ。」
でかい…でかすぎる。
上は腕まくりしたってダボダボだし、下のジャージは何回折り返したかわかんない。
不格好にも程がある。
貴子先輩にクスクス笑われた。
一也め自分ばっかりグングン伸びちゃって、足の長さ自慢してるのかな。
先輩たちの名前と顔は一致してるんだけど、問題は同級生たちだよね。
同じクラスの子達はわかるとして…他のクラスの子達は早く覚えなきゃ。
練習が終わってもマネージャーの仕事は続く。
夜食用のおにぎりを大量に握った。
「あら、上手ね。私なんか最初大きさバラバラで出すの恥ずかしかったわよ。」
「おにぎりと味噌汁は幼なじみから叩き込まれてますから。」
「御幸くんね。」
「さっき幼なじみなんでよろしくお願いしますって言いに来たわよ。」
「部員たちはあいつ生意気だって毒はいてたけど、いい幼なじみ持ったね。」
「口を揃えてあいつ性格悪いって言われてたけどね。」
生意気、性格悪いってもうバレてる…。
どれだけ生意気だとか性格悪いって言われようが、一也は全然ぶれない。
グラウンドじゃ選手は対等だってよく言ってた。
中学の時頬を殴られて帰ってきた時は、私の方がキレてしまった。
一也はまだ私より身長小さかったし完全にお姉さん気取りだったから。
「プレーで見返すからAは手出すな」
そう言った一也の横顔は真剣。
本当にプレーで黙らせるからすごい。
だからここでもきっとそう思われるのは最初だけ。
一也の力を見せつけてやれ。
着替えて帰り道を急いでいると一也が追いかけて来た。
「1日目どうだった？」
「先輩たちが美人で可愛い。」
「は？なんだそれ。」
カラカラ笑う一也。
あれだけの練習量をこなしてまだそんな元気あるんだ。
私は結構ヘトヘト。
「ジャージ、洗って返すから。」
「おぅ。それにしてもお前チビだな。」
改めてしみじみ言うな。わかってるでしょ。
もう何年も身長ミリ単位でしか伸びてないの。
なんだかんだ言いながら駅まで着いてきた。
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ow17fc14(プロフ) - マリイさん» コメントありがとうございます。自信はないですが、御幸の話が終わったらチャレンジはしてみようと思います。気長にお待ちください。 (2020年12月10日 9時) (
レス) id: aa2425e726 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 丹波光一郎の小説も書いて欲しいです丹波さん好きだけど小説無いんで (2020年12月8日 19時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩葉 | 作成日時：2020年12月5日 12時
