La ｆｉｎｅ5 ページ5
『はいっ！！ザンザスさん……ですね？』
「あぁ。さん付けはいい。あと敬語もいらねぇ、うぜぇ」
『はい……じゃなくてうん！ザンザス！それで、なんか私の足、地面についてない気がするんだけど……なんで？』
「そんなのてめぇが裸足だからだろ」
『なんで？何で裸足だと足が地面につかないの？』
「……てめぇ……頭大丈夫か？」
『それって遠まわしに馬鹿って言ってるよね！？ていうか、なーんーでーなーのーッ！！』
「…チッ……耳元でギャーギャーわめくな、うるせぇ。口閉じてろ……舌噛むぞ」
『えっ、なん―――』
コイツが何か言う前に俺は飛んだ。先程病室に行くため宙を舞ったように。
数秒後、俺は先程の枝の上に着地をする。今度はうめき声は聞こえなかった。
『……あ、あの……ザンザス』
「なんだ」
『今……何したの！？なんかすっごく体が軽くなって、フワってなったと思ったらビュゥッてなって！！それでそれで……』
「落ちつけ。てかうるせぇ」
『だって私、こんな感覚初めてなんだもん！！』
「別に初めてじゃぁねぇだろ」
さっき落ちたんだから、アレもこの感覚と似たようなもんだろ？
『でもっ……とにかくスゴイよ！！…あっ……もしかして、これが空を飛ぶって奴なの！？』
「さぁな」
興奮して話す女に適当に相槌を打ち、俺は木の枝から女のいた病室に飛び移った。
病室の中にはカーテンのついたベット、その横にある小さな棚の上には枯れた花が入った花瓶があった。それ以外にはテレビが角にあるが、使っていないのであろう…ホコリをかぶっていた。
何とも殺風景な病室の真ん中に女を下す。
『……あれっ？地面に足が付いた……不思議だねぇ……』
「俺にはお前の脳の方が不思議に思うがな」
『何で？』
「………」
『無視しないでよ〜！』
そういいながらも笑っている女。思わずつられて笑いそうになるが、ハッとなり気づく。
何俺は初対面で、しかも素性の分から……いや、ちょっと知っているが、それ以外は分からない謎の女と和解しているのだろうか。そもそも何故俺はここに来たんだ……あぁそうだ。歌声の主を探しに来たんだ。まさかその主がこんな女だったとは……何かの間違いだと思いたいが、これが現実。現実逃避と言うのをしたいが柄に合わないのでしない。
「……じゃあな」
もう声の主は分かったからいいだろう。
そう思い窓を飛び降りる間際、女はこんなことを言っていた。
『また明日も来てくださいね！』
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百合異乃(プロフ) - この作品、すごく楽しく読ませて頂いてます!!更新頑張って下さい！ (2015年6月6日 22時) (
レス) id: f4284e7a16 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 初めまして！ すごく面白いです！！ ザンザスの素直な気持ちが出てて読んでて楽しいです！ 更新楽しみにしてます！！ (2015年1月24日 19時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀iove - 面白かったです＾＾最新楽しみに待ってます!! (2014年9月1日 10時) (レス) id: eb2b47b9ce (このIDを非表示/違反報告)
MiA - この小説がスゴく好きです。ずっと応援してます!!! (2014年6月22日 21時) (レス) id: 9f43537076 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王１５８世(プロフ) - ボカロ隊長＠タピオカさん» え、何言ってるの？全部だよ(｀・ω・´) 私の主は全てが最高なんです！ (2013年11月6日 15時) (レス) id: e4f608cc50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ボカロ隊長＠タピオカ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bokarotaityou/
作成日時：2013年10月21日 19時
