【戦国BASARA】奥州に舞い降りたお馬鹿さん ＊弐＊

。＋。第八十九話。＋。　成実・秘技☆　スライディング土下座！！ ページ46

貴女side




『・・帰ったどォォォォォ！！！』



「後ろで五月蠅ェェェ！！」



『うぎゃああァァァァ！！

馬の上で絞められるとか、こじゅさん器用すぎィィィィ！！！』






馬に乗ったまま私を絞められる 器用な こじゅさんに感心してると、

こじゅさんは絞めていた腕の力を緩めて、私を馬から落とした。






『いってェ・・！！重ね重ね痛いわコノヤロー！！』



「何か言ったか？(ニコ」



『え？幻聴ですよォ。

私が こじゅさんに生意気なこと言うわけ無いじゃないですかァ

(怖ェェェェェ！！)・・・って、ん？』






こじゅさんがあまりにも恐ろしくて ヒイィィと思っていたが、

何となくフと後ろを見ると、太陽でギラっと光る三日月が見えた。






『・・あら、政宗さん。お帰りなさい』


「・・・おう」


「政宗様、お帰りなさいませ」



「・・おう・・って、なるかァァァ！！

お前、何 主君 見捨てて勝手に帰ってんだコラ！Ａｈ？！」



「政宗様があまりにもタラしだったので」






政宗さんはフワッと馬から降りると、すぐに こじゅさんの胸倉を掴んで揺らした、

が、こじゅさんは全く動じず、しれっとしていた。






『こじゅさんが何か悪い事でもしたんですか？政宗さん』


「したんですか、じゃねェよ！お前も同じだろうが！」


『え〜？政宗さん何言ってんのか分かんな〜い』


「お前なァ・・！！」






政宗さんに胸倉を掴まれてガクガクと揺らされた。


そうこうしてると、ドドドと誰かがこちらに走って来ていた。






「・・・・Aちゃァァァァンンン！！！」


『し、成実さんんんん？！』






成実さんは私に向かって走ると、ズザ―っとスライディング土下座してきた。






『な、なんですか？！いきなり・・！』



「ゴメン！ほんっとうゴメン！！！

俺が不甲斐ないせいで、Aちゃんが攫われて・・！！！」



『あ、そのこと・・別にいいですよ！！こじゅさんが助けてくれたんで！！』



「Ａｈ？！俺だろうが！！」


『あァァん？黙っとけや変態筆頭が！』


「やんのかコラ！！！」






私と政宗さんがギャーギャー言いあってると、

その様子を見た成実さんはクスッと笑うと立ち上がり、こじゅさんは溜息をついた。







「・・・Aちゃん、おかえりっ・・！！！」


『ん、ただいまっ・・！！！』







成実さんに言われて、私は笑顔で返事すると、三人にギュッと抱きついた。

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