。+。第百二十六話。+。 ・・届け!!俺の思いッ!!! ページ35
貴女side
『んっ、くぅっ・・解けない・・!!』
「・・解けるはずもないわ。貴様の様な小さな女に」
私は緑の人に連れ去られ、今は部屋でその人と二人きり。
どうやら何かが来るのを待っているようだ。
キツく縛られ過ぎて痛くなった私は、潤んだ瞳で彼を見た。
『んぅっ・・何で、私を・・?』
「貴様、奥州の音竜であろう?・・その技とやらを見てみたい」
『だったら、これ解いて・・痛い・・逃げたりしないから・・』
「・・仕方あるまい」
グッ、しゅるっ・・。
『ふぅ・・。見たいってことは、琴が運ばれてくるってことですか?』
「ああ」
『そか・・』
頼むと意外にもすんなり縄を解いてくれて、私はそこで正座し、彼と一緒に琴が来るのを待った。
その間に私は彼の顔をジッと見た。
・・綺麗な顔だな・・小柄だけど・・。
でも、瞳に光がないと言うか、誰も信じてないというか・・怖い、何を思ってるのか解らない・・。
そう思っていると、バタバタと音がして、兵たちが琴を持って入ってきた。
「何だ、我の顔をジッと見て」
『いえ、何も・・』
バタバタ・・スッ。
「す、すみませぬ毛利様!手間取ってしまい・・!!」
「使えぬ駒よ。次はないと思え。・・貴様らも琴を聞いて行け」
「ぎょ、御意!!」
「早う弾かぬか」
『は、はい!!』
彼を怖がっている兵たちをボーっと見てると、いつの間にか私の前に琴が置いてあった。
皆が座ったのを確認すると、私はグッと手をかけ、治の唱を弾き始めた。
〜♪〜〜♪・・。
『・・・』
「心が浄化されるようでしたな・・!」
「先日の戦の傷が治り申した・・!!」
『あ、貴方は・・?』
弾き終わると、兵たちに絶賛された。
彼が何も言わないため、私は恐る恐る問うてみた。
「・・何も、ならぬ・・」
『え・・なんで・・?』
「駒よ、一度下がれ」
「「はっ!!失礼します!!」」
スッ、バタバタ・・。
「・・女。貴様、力を出し切っていないな・・?」
『そんなこと・・っ!!』
「本当の事を申さぬか」
『も、もう・・!!』
くいっ、ぎゅうっ・・。
「・・何をする」
彼が兵らを下がらせ、また私たち二人きりになってしまった。
すると彼が私に近づき、しゃがむと、髪の毛を思い切り引っ張ってきた。
私は彼の感情がない瞳をギッと睨むと、ぎゅっと抱きしめた。
・・伝わると、いいんだけど・・。
。+。第百二十七話。+。 吸血鬼気取ってんじゃねェバァァカ!!→←。+。第百二十五話。+。 ・・・I can flyィィィィィ!!!
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フブキ - cocosさんの作品は最高です!政宗おち、もっと見たいです(*´ω`*) (2014年3月23日 12時) (レス) id: 9c9583d6f4 (このIDを非表示/違反報告)
朋香(プロフ) - 面白いです!!政宗さん可愛い(//△//) (2014年3月15日 11時) (レス) id: ff60dff72c (このIDを非表示/違反報告)
くまマン - 夢主のテンションがスッゴく面白くてこれからの政宗とどうなるか楽しみです(*^^*) (2014年3月14日 23時) (レス) id: 4f682a6280 (このIDを非表示/違反報告)
美月桜浬(プロフ) - 毎回更新後に見てます!頑張ってください (2014年3月14日 21時) (レス) id: cb83651ab1 (このIDを非表示/違反報告)
そると - はじめまして!3おめでとうございます!!前作のみーとぅー面白かったです(笑)続きを楽しみにしてます*\(^o^)/* (2014年3月3日 23時) (レス) id: d8723d8861 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cocoa x他1人 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/mosako
作成日時:2014年3月3日 20時