第44話:落着 ページ45
「皆少し落ち着いたか。
そろそろ、真太郎の家に戻ろう。」
赤司さんが呼びかける。
と、ふと自分の今の状況を思い返してみれば。
そういえば私、赤司さんにくっついたままだった……!
さっきまで平然としていたのに、急に恥ずかしくなって、離れようとすると。
「えっ!?」
そのまま横抱きに、いわゆるお姫様抱っこで持ち上げられる。
「赤司さん!?私、歩けます!降ろして!」
「ふらふらのくせによく言う。
ダメだよ、家までこれで行くから。」
意に介さずずんずん進んでいく赤司さん。
は、恥ずかしい!重いから降ろして!!
というか身長も10cmくらいしか変わらないのにどうして人ひとり軽々持てるの!?
「軽すぎて心配なくらいだけど。
あんまり暴れると落ちるよ。」
「えっ!?きゃあ!?」
急に歩くスピードを上げられ、激しい振動に思わず彼の首にしがみつく。
「ああ、家までその体勢で頼むよ。」
「〜〜〜〜!!!」
もう何も言い返せない。
まったく何を言っても彼には勝てないのだ。
諦めて、せめてこれ以上遊ばれないよう大人しく抱きついたまま運ばれる私であった。
***
補足話
オリキャラの緑間妹ちゃんを出した理由ですが、不良に桃井と夢主が襲われ、助けに行く展開にするためにはどうしても女の子だけで買い物に行ってもらわなきゃならず……
少なくとも男女8人の昼ご飯を、紳士の赤司君が女の子2人に買いに行かせるはずがないので、第三者の女の子が必要だった訳です。
この章が終わったら恐らくもう出てこないとは思いますが、一応補足だけ入れさせていただきました!
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作者名:Mae | 作成日時:2020年10月22日 16時