おとなりさんその3 ページ5
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まっさか、お隣さんがセンラだったなんて。
世間って意外に狭いんだなー、何て気楽に考えながらセンラの家にやってくる。
もらったお菓子と一緒に買ってきたであろうスーパーの袋がきれいにたたまれていた。
「センラってさー…几帳面?」
「どっちかっていうとそうやと思うで…あ、何か好き嫌いある?」
「苦いものはだめだな…あと、極端な味付けのモノはだめ。」
「りょーかい。」
そう言いながら、シャツをまくって冷蔵庫を漁りだすセンラ。
そう言えば前にセンラズキッチンとか言いながら配信したことがあるとか聞いた気がする。
「って言うても、酒のつまみしか買ってきてないんよね…」
「別に飲みでもいいけど…」
「あほ!お前はちゃんと栄養とらんとあかんやろ!」
「はーい。」
まるで母親のようなセンラに甘えることにして、リビングのソファーに座る。
辺りを見渡せば、ホントに必要最低限しかなくて、シンプルな大人の部屋って感じ。
「何や、じろじろ見て。」
「大人っぽいなーって思って。」
「大人やからな…ほい、お茶。」
「ありがとー」
温かいお茶を飲みながらさらに待っていると、キッチンから美味しい匂いが漂い始めた。
何だろう…何が出てくるのかな…あ、でも待って3徹の反動がまだ……
「そろそろできるで…ん?眠いん?」
「うん…3日くらい寝てないから…」
「ホンマ、アホやな…無理したらアカンて。」
「んー……」
「食える?」
「食べるー……」
眠気を強引に振り切って、テーブルに向かえばそこには湯気の立つおいしそうな料理の数々。
30分も経ってないはずなのに、すごいなぁと素直に思った。
「美味しそう……」
「ホント、簡単なもんやけど。」
「いや、作り立てのというか、手料理なんて何日ぶりだろ…」
「それどんな食生活してたん!?」
「カロリーメイトとか、ウイダーとか……」
「…女子、やんな?」
「…多分?」
この料理を見るとセンラに女子力も負けそうな気がするけど…
なんて思いながら、箸をもらった。
「いただきます。」
「はい、どーぞ。」
「うわ、おいしい……」
「そうやろ?」
作られていたのは、ほうれん草の炒め物や卵焼きといったシンプルなものだったが
久しぶりの手料理は、疲れすらも吹き飛ばしてくれそうな気がする。
「センラー…」
「ん?なんや?」
「これ、毎日作って食べさせて…」
「…お前さぁ。色々あれやからな!?それ!」
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2022年6月26日 23時) (レス) @page32 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
紬-つむぎ-(プロフ) - どぅ〜さん» 初めまして、コメントとご指摘ありがとうございます…!とても助かりました。これからもよろしくお願いします。 (2020年6月4日 12時) (レス) id: 620b29a5f9 (このIDを非表示/違反報告)
どぅ〜(プロフ) - pink catの本家はメイリアさんですよ...好きですこれからも応援してます!!!!!!! (2020年6月4日 9時) (レス) id: 952376b9df (このIDを非表示/違反報告)
紬-つむぎ-(プロフ) - ゆのさん» ゆのさん!こちらにもコメントありがとうございます(●´ω`●)被らないように…とうまく試行錯誤してます(笑)こちらもよろしくお願いします〜! (2020年4月6日 0時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
紬-つむぎ-(プロフ) - ありすちゃん?さん» 初めまして、コメントありがとうございます。全部読んでいただけてとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします〜! (2020年4月6日 0時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紬-つむぎ- | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/-tsumugi-
作成日時:2020年3月15日 15時