おとなりさんのセンラさん。【歌 い 手】

おとなりさん0日目 ページ2

＊センラSIDE＊

　
「よし、これで一通り片付いたやろ。」

　
仕事も変え、心機一転という意味もかねて俺は関東に引っ越してきた。
荷物も片づけ終えた17時、夜飯どうしようかと思いながらも俺はとあることを考えていた。

　
「隣に、あいさつとかした方がえぇんやろか。」

　
契約時に、この部屋は普通のマンションよりは防音ができていると言われて契約をしたが
万が一とかもあるし…挨拶は礼儀やからな。

　
「んじゃまぁ、菓子折り買いに行って、あいさつでも行こか。」

　
自問自答を繰り返し、少しだけ身だしなみを整えてから外に出る。
自分で選んだんやけど、ココ駅から近くて便利やなぁ。
コンビニも結構近くにあるし、スーパーもあるし。

　
「うん、今回の引っ越しは当たりやな！」


　
テンション上がるわぁ…なんて思いながらおとなりさんに渡す菓子折りを考える
…そもそも、男性か女性かも分からんのやけど。
無難なお菓子でえぇよな？うん、引かれたら困るし……

　
「そうなると、クッキーか、チョコレート…やろな。」


　
駅前の駅ビルも結構大きめのモノがあるそこは、当然お菓子も売っていて
結構有名なお菓子ブランドのそれこそ有名なお菓子を買っておくことにした。

　
「そうや、どうせやし夜飯の材料も買って帰ろ。」

　
帰り道にあるスーパーで酒と食材を買っておく。
今日は何作ろうか…なんて思いながら家に戻り少しだけ深呼吸をした。

　

「…いい人でありますように！」

　
　
せっかくこんないい条件の部屋に住めたんやから
お隣さん、めちゃくちゃ大事やで！！！


　
「よっしゃ、いこか。」


　
買ってきたお菓子を片手に、少しだけカッコつけて。
部屋を出てすぐ隣、角部屋の俺の唯一のお隣さんの家のインターホンを押した。

　

　
「あ、普通の人やったらこの時間…仕事！？」


　
どうか、いてくれますように。

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