【原神】命の恩人？いや危険人物です。【タルタリヤ】

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「ところで、君こそなんでここにいるの？だいぶ雨に降られてるみたいだけど」

「私は今日ここに泊まるんですよ。傘もないので走ってきました」


そろそろ雨で濡れた服が冷たくなってきて、寒さを感じるようになってきた。このままじゃ本当に風邪を引くかもしれない。



「へぇ。じゃあ俺も一緒に泊まろっかな」

「でももう部屋空いてないらしいですよ？」

「いや君と同じ部屋に泊まるよ。連れが一人いるくらいなら大丈夫だと思うし」

「え、またですか…？違う宿探したら良いだけの話じゃないですか」

「君はこんな土砂降りの中、一人でまた宿を探せというのかい？」


う…そんなこと言われたら何も言い返せないよ…。
こんな大雨の中また雨に降られろなんて言えるわけない。


「…わかりました。じゃあ一緒に泊まりましょう」

「ありがとう！君には何とお礼を言ったらいいのやら！」


そんなに感謝されることなのか…。
こればかりは仕方ないので一緒に泊まることにした。

だが、部屋に入ってとある問題が起きた。



「この部屋の寝床はシングルベッド一つだけ……仕方ないけど、今晩はこの狭いベッドで身を寄せ合って寝るしかなさそうだね」

「いや待ってください！？！？こんな狭いところで寝られるわけないじゃないですか！」


どう見ても二人で寝るところではないでしょ！
万が一寝れたとしても確実にどちらか落ちるぞ！


「じゃあいいです。私はそこのソファで寝るので」

「それはダメ。一緒に寝よう」


なんでこの人こんなに一緒に寝たがってるの？
まさかやましいこととか考えてるんじゃないだろうな。


「まあそれは後から考えましょう。とりあえずびしょ濡れで気持ち悪いのでお風呂入ってきます」


難しいことは後からじっくり考えよう。
いやそもそも私がソファーで寝る、それでタルタリヤさんはベッドで寝る。これで解決じゃないのか…？

諸々洗い終わり、湯船に浸かる。
疲れた体に程よい温かさの湯がとても気持ちいい。
全身の冷えと疲れが抜けていって湯船でとろけそうになっていた頃。洗面所の方から足音が聞こえ、風呂場の扉がガチャリと開いた。……開いた！？


「着替えとタオル置いておいたからね。全く、準備してから入らないと駄目じゃないか」

「な、なんなんですか貴方！？着替えとタオル持ってきてくれたのは感謝しますけど！」


仮にも私女なんですよ！？女性がお風呂に入ってるんですよ！？準備せずお風呂に入った自分も悪いけど…。

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