ホテイアオイ (青黒) (ページ13)

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目「家どこ？」

『いいよ、私、電車で帰るし』

目「方向一緒ならタクシー乗っていけばいいじゃん」

『うーん、うん、』

結局、同じ方向だったのでタクシーに乗り込む。

この空間、ちょっとどころじゃない。
かなりドキドキするんだけど。

早く着いて欲しい、と思う反面
まだ着かないで、なんて思ってしまってる自分。

目「しょっぴーに惚れた？」

『えっ！？いや、そんな昨日会ったばっかだし』

目「しょっぴーのこと見る目が乙女だった」

『そんなことない、よ？』

目「そんな俺はずっとAのこと見てたけど」

校庭で楽しそうにしている蓮くんを見るのが
楽しみだった私。

キラキラと輝いていて、蓮くんに近づくことなんて
出来ないし、向こうだってわたしのことなんて
何とも思っていないはず。

そう過ごしてきて、月日は流れていった。

そんな中、知り合いを通じて再会なんて
そうそうないと思う。

目「いや、なんか言えよ」

『だって、あの頃じゃ考えらんないもん…』

目「昔からずっと見てたけど、俺」

『はっ！？え、だって、人気すぎて声もかけらんなかったんだよ！？』

目「どっちがだよ、バカ」

サッカーはすごく上手いのに、勉強は下手な
蓮くんにバカなんて言われた。

それにしても、ずっと昔から見てたって、

あの頃の私に伝えたいよ、その言葉。

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