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参拾肆 ページ35

「善良な鬼と悪鬼の区別もつかないなら、柱なんか、やめてしまえ!!」

ずっと頭の中で考えている間に、竈門くんと風柱の争いは進んでいたみたいだ。

「てめェ…ぶっ殺してやるゥ!」


「お館様のお成りです。」


その声が響いた瞬間、空気が変わったことが肌から伝わる。

「よく来たね。私の可愛い剣士(こども)たち。」

とても、心地よい声が耳を通る。この御方が、お館様だ。お館様とは何度かお会いしたことがある。以前、柱に勧誘されたときに。

「皆、今日もいい天気だね。空は青いのかな。顔ぶれが変わらずに柱合会議を開けたこと、心から嬉しく思うよ。」

周りの柱様とともに、一斉に跪く。

すると、あの風柱がとても丁寧な挨拶を話し始めた。まるで別人のよう。やはり、お館様のお力は凄い。

「畏れ入りますが、この竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士についてご説明していただきたく存じますが、よろしいでしょうか。」

「そうだね、驚かせてしまってすまない。

炭治郎と禰豆子のことは私が容認していた。

皆にも認めてほしいと考えている。」

よ、よかった。お館様、禰豆子ちゃんのことをお認めくださっていたんだ。少し肩の荷が軽くなった気がする。しかし油断はできない。

「嗚呼、たとえお館様の頼みであっても、私は承知しかねる…」
「俺も派手に反対だ。鬼を連れた鬼殺隊士など、いてはならない。」
「私は全てお館様のお望み通りに従います。」

時透くん、しのぶちゃん、冨岡さんは何も発さない。

「信用しない、信用しない、鬼は大嫌いだ。」
「心より尊敬するお館様のご意見であっても、理解しかねるお考えだ!全力で反対させていただく!」
「鬼を滅殺してこそ、鬼殺隊。竈門、冨岡、天泣、三名の処罰を願います。」

やはり、柱の皆様は、鬼を滅殺する、という強い意志を持っていらっしゃる。私みたいな、鬼に慈悲をかける者は、まだまだ鍛錬が足りない、と改めて思う。

「では手紙を。」
「はい。」

すると、お館様の御息女様が、
師匠からの手紙を読み始められた。



___炭治郎が鬼の妹と共に生きることをどうか御許し下さい。もし、禰豆子が人を襲った場合、

竈門炭治郎及び


鱗滝左近次

冨岡義勇

天泣A


が腹を切ってお詫び致します。___



「っ、」

また、泣きそうな瞳でこちらを見つめる時透くん。

時透くん、ごめんね。

でも、私は、


禰豆子ちゃんは絶対に人を襲わないって、信じてるから。

大丈夫。

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美雨音トウカ - ふゆさん» 申し訳ありません!!教えて下さって本当にありがとうございます…!へなちょこ作者で申し訳ないです。そして何度か読んでいただけてるだなんて、もう胸が嬉しさでいっぱいです…!本当にありがとうございます! (5月6日 9時) (レス) id: 212377e0a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - 初コメント失礼します。とても素敵な作品で何度か読ませていただいています。ただ参拾弐が抜けているのでもし非公開にしてるなら公開お願いします🙇‍♀️ (5月3日 19時) (レス) @page33 id: 2415585283 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美雨音トウカ | 作成日時:2024年2月28日 23時

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