オタク度 119% ページ19
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「やぁ、君が水津くんだね。噂には聞いているよ。ここは三年生のフロアだけど、何か用かな?」
冷房効果の為に閉めているドアに聞き耳を立て、天祥院先輩達の会話を聞いていた。
私の傍には、瀬名先輩、羽風先輩、守沢先輩が付いてくれている。
「全く、女の子を怖がらせるなんて、男として失格だね。俺はそんな事はしないから、Aちゃんどうかな?」
「あんたも大変だねぇ。『Aちゃんは、俺がいないとダメなんです』ってよ。チョ〜きもぉい!」
「遊木を見ている瀬名みたいだな!」
(こんな状況なのに、何このカオス)
守沢先輩を今にも絞め殺しそうな瀬名先輩と、私の肩に腕を回してくる羽風先輩に対してそう思いながら、私はなお聞き耳を立て続けた。
どうか見つからないようにと、固く目を閉じる。
ドアに添えていた手に力が入ると、それに気付いた先輩方は、回している腕に力を込めたり、頭を撫でてくれたり、空いているもう片方の手を握ってくれた。
「……先輩、無駄です。俺、Aちゃんがすぐそこにいるの、分かってるんですよ」
水津のその言葉は、私を震えさせるのに充分だった。
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夏李 - とても面白かったです。! 続編楽しみにしてます! (2019年12月7日 16時) (レス) id: 663d9c3cae (このIDを非表示/違反報告)
凛緒(プロフ) - この作品大好きです!凄く胸にきました。続編が出来ることを楽しみにまっています! (2019年5月1日 16時) (レス) id: 49089506da (このIDを非表示/違反報告)
みかん中毒者 - 1~3全部見ました!!共感できるところもあって面白いです!頑張ってください!! (2018年1月24日 18時) (レス) id: eea0661623 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水神友花 | 作成日時:2018年1月21日 17時