花 24 ページ26
Aside
今からST☆RISHとQUARTET NIGHTが続けて歌うらしい。
私達は客席の一番後ろに立って“プロのアイドル”を見ることにした。
いよいよ2組が歌う番だ。何だかこっちまで緊張してきた…………。
司会「それでは!ST☆RISHとQUARTET NIGHT、2曲続けてどうぞ!」
初めはST☆RISHからだ。
曲が始まる。歌い出しから力の差を見せつけられた。リズムテンポも良くてすぐに頭に残る。ダンスもサビは覚えやすいように簡単だ。それに……………
音也の、心からの笑顔。
アイドルが楽しくて、皆といるのが楽しくて仕方ないと言っているような、太陽みたいな笑顔だ。私の口角が無意識に上がっていた。
A「すごい…………!」
本当に、そんな言葉しか出てこない。それくらいST☆RISHに夢中になった。
STARISHの次はQUARTET NIGHTだ。
QUARTET NIGHTの曲は格好いい系だ。高い声と低い声が絶妙に合っている。どちらかが印象に残る訳じゃなく、どっちの声も合わさってより高いところに行っている。ダンスは曲に合わせて格好よくて少し難しい。それでも全員揃っていて歌っているのに息が切れていない。練習だけじゃどうにもならない絆の強さを感じた。
STARISHもQUARTET NIGHTもさすが“プロのアイドル”だ。今の私達じゃ到底敵わない。いや、もともと対等だなんて思ってなかったが。それでも少しだけ、アイドルなんて簡単だと心の隅で思っていた。
今まで通り普通にアイドルの職場体験みたいなことをしていては駄目だ。上へ行くためには、もっと何かできないと。
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作者名:観月るう | 作成日時:2017年11月29日 0時