俺の好きな人には好きな人がいます

ー２５ ページ43

Aside
次の日＿＿＿


成瀬の懲戒委員会が始まった。


どうせ、また成瀬は黙ったままなんだろう。


俺は懲戒委員会が行われている場所を聞き出して、向かった。



四宮「A。」


『シ、シノさん…』



昨日のことがあったから、シノさんと会うのはかなり気まずかった。



『シノさんも…成瀬の所へ？』


四宮「も、ってことはAもか。」


『はい。成瀬は俺が守るって言いましたから。』


四宮「そうか。じゃあ、行くか。」



"ｶﾞﾗｶﾞﾗ"



懲戒委員会の部屋に着いて、俺は扉を開けた。



『失礼します。』


「なんですか、君たちは。」


四宮「整備部の四宮です。」


『副操縦士のAです。』


四宮「あの、一整備士の立場から言わせていただきますが…我々は少なくとも彼からパワハラを受けたというトラブルは聞いたことがありません。」


『CAが泣いたという話がありましたが…私の方でそのCAに聞いたところCAがミスをし、それを彼が注意しただけです。』


四宮「彼は誤解されやすい性格かもしれませんが、飛行機に関しては人一倍熱い男です。」


『自分の専門分野以外の知識もあり、整備の方の知識があります。それに四宮さんもおっしゃいましたが彼は誤解されやすい性格です。彼のそういった部分をなおせなかったのは私の責任でもあります。』


成瀬「それは…！」


『申し訳ございません。』


「そうですか。彼のこれからの教育をあなたにお任せします。」


『はい！ありがとうございます！』



俺は頭を下げた。



『成瀬も。』


成瀬「ありがとうございます。」

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