『私』 【おそ松さん】

7話 ページ8

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ああ、もう、最悪。
私は顔をしかめる。



「おれ、Aちゃんとやきうするんだー！」

「はぁ？何言ってんの？Aちゃんが十四松兄さんと野球してくれるわけないじゃん。てゆーかなんでAちゃん？トト子ちゃんじゃなくて？」


そう、トト子としてよ、お願いだから。私はあんたたち六つ子と馴れ合う気なんてさらさら無い。


「だっておれ、Aちゃんと昔沢山やきうしたから！」

「昔？昔遊んでくれたのはトト子ちゃんでしょ？」

「違うよ！！昔は、」

「十四松！！！帰って！！！」


ぴしゃり、窓を乱雑に閉めて、カーテンを閉める。



私が、私が今まで頑張ってきたことを、無駄にするようなことしないでよ。


あなたたちと遊んだのは、全部トト子。私じゃない。トト子なの。


最初は「おーい！！」なんてドンドンと窓を叩いていた十四松だったが、トド松が説得してくれたのか、十四松君の姿は見えなくなった。



……お願いだから、これ以上私に構わないでよ。


十四松をとっさに名前で呼んでしまったことにも気付かずに、私はその場にしゃがみ込んだ。



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