6話 ページ7
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窓の外ではにこにこと無邪気な笑顔でこちら側に手を振る、松野家五男、十四松。
私ははぁ、ため息をついてから静かに窓を開けた。
「おっはよーーー!!!」
格子に手をかけにょきっと上半身を覗かせる。
「トト子は今いませんが」
いつものように、冷たくあしらう。でも、
「おれ、トト子ちゃんに用事があるわけじゃないよ!」
「え?」
じゃあ何しに来たの?嫌がらせ?
静かに前髪越しに彼を見つめていれば、
「やきうしよ、Aちゃん!!!」
「……は?」
な、何いってんのこの人。てゆうかちゃんと私に冷たくされてるってわかってんの?
そう疑問に思いつつ
「野球なんてできません。生まれてから、1度もやったことがありません」
素っ気なく答えるも
「うそだ!だっておれ、小さい時にAちゃんとやきうやった記憶あるよ!!」
「それは私ではなくトト子です。私は松野君たちと、遊んだ記憶なんてありません」
「おれたち全員松野なのに、どうして苗字で呼ぶの?昔みたいに名前で呼んでよ!」
ああ、もう。会話が成り立たない。それを知ってか知らずか、いつまでもにこにことした表情。
再び私はため息をつくと、
「私、松野君達と遊んだ記憶なんて、ないです。それは全てトト子ではありませんか?」
相変わらず表情を変えずに私を黙って見つめる十四松。なんとなく、視線を合わせているのが辛くて、十四松から目を逸らす。
とはいっても、向こうは私と目が合ってるのかどうかなんて分からないだろう。
そして数秒私をじっと見つめた後、
「遊ぼ!」
「……い、」
"嫌だ。"
その言葉が、どうしてすんなり口から出てこなかったのかは、分からない。
私が口を開きかけた時、
「十四松にいさーん、何してんのそんなところで」
末っ子トド松の声がした。
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この前のあいつ(プロフ) - おみかんさん» 全部見てくださったのですか!嬉しいです!応援ありがとうございます! (2016年3月24日 10時) (レス) id: d7f15c5c72 (このIDを非表示/違反報告)
おみかん(プロフ) - こんにちは!作風すごく好きです。小説3つすべて拝見しました。とても素敵でどれも続きが楽しみです。応援してます。 (2016年3月22日 5時) (レス) id: 9b40e47e5e (このIDを非表示/違反報告)
この前のあいつ(プロフ) - 魔女?さん» わかりにくくてごめんなさい。主人公は栗毛の子なんです。プロローグは、妹のトト子ちゃんの方を先に書いたんです。本当に混乱させてしまってすみません。 (2016年3月9日 11時) (レス) id: 5a53ac0796 (このIDを非表示/違反報告)
魔女? - 私が違ったら、すみません。 (2016年3月9日 11時) (レス) id: f29a288e89 (このIDを非表示/違反報告)
魔女? - 主人公ちゃんは、黒髪ロングだったと思うんですが……? (2016年3月9日 11時) (レス) id: f29a288e89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:この前のあいつ | 作成日時:2016年1月23日 21時