□飲み会 ページ43
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7人で卓袱台囲んで晩御飯。
隣の部屋で2人で向かい合ってご飯を食べてるお母さんとお父さんに「あの」と声をかける。
「あら、Aちゃんおかわり?」
「いえ、明日、職場で飲み会なので晩ご飯は…」
「わかったわ、楽しんできてね」
笑顔で言ってくれるお母さんに「ありがとうございます」と頭を下げると、おそ松さんが「えーA明日飲みなの?羨ましい」と魚を口に運びながら言った。
「あんまり遅くならないようにな、カラ松girl」
「ありがとうございます」
「僕が迎えに行くから大丈夫だよ、カラ松兄さん」
「え、トド松が行くの!?オレもオレもー!」
「十四松兄さん、いいよ、明日は僕が行く」
「トド松、Aちゃんの職場のバイトに対抗心燃やしてるからさぁ」
「うわ、なんでチョロ松兄さんそれ言っちゃうの!」
「バイト?」「なになに?」と話題が広がってしまって「なんでもないよ」と誤魔化すトド松くん。
トド松くんは上手に誤魔化すと「飲み会終わったら電話頂戴」と笑った。
「何時になるか分かんないし、無理しないでね?」
「だーいじょうぶ」
「Aちゃんは安心して迎え待ってて」と笑ってくれるトド松くんの優しさが嬉しくて「ありがとう」と笑うと「いえいえ」と笑顔で返してくれた。
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「Aさんと飲むの初めてですね!超楽しみです!」
「いやいや、私と飲んでも別に楽しくないよー?」
今日はみんなで仕事を終えて職場をみんな揃ってでると、井矢見さんが予約してくれていた居酒屋に入る。
ピッタリと私の隣をキープしてるバイトくんに、井矢見さんが「よくやるザンスね」と苦々しい顔でこちらを見つめている。
「なんですかそのかお!」
「いやー目の前で繰り広げるのやめてもらいたいだけザンス」
「さささ、Aさん飲みましょう!」
井矢見さんをスルーして私のグラスにビールを注いでくれるバイトくん。「ありがとー」と笑って飲むと、疲れた体にアルコールがしみる。
「あー…おいしい…」
「Aさん飲みっぷりいいですね」
「あはは…ごめん、引くよね」
「いえいえ、俺も結構飲むんで」
「私、酔うとすぐ寝ちゃうから、寝てたら起こしてね」
「あはは、タクシー乗せるんで、安心して飲んでいいですよ」
「寝ちゃうんですね、可愛い」と甘ったるいセリフを言ってくるバイトくんに「困ったな」と若干目をそらす。
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