38. 彼女の全てを、 ページ39
Aちゃんだ
走ってきたのか、息が荒い
でも、やっぱり来た
会えた
待っててよかった
だけど、ふと、気づいてしまった
街灯に照らされて見えた彼女の顔
に、
痛々しい痣があること
「 Aちゃ…、 それ、それ… 」
どうしたのって、聞こうとしてやめた
その痣はきっと、誰かに作られたもので。
その誰か、が、直感的に分かってしまったから
「 Aちゃん 」
多分、
お母さん、にかな
泣いたのか、頬が濡れている
そんな彼女を、どうしようもなく抱きしめてあげたくて
ゆっくり、ゆっくりと近づけば
『 …まつ 』
「 え? 」
『 じゅ、しまつ 』
彼女からもゆっくり近づいてきて
そして、僕の前に来た時、
僕の肩をがしっと掴んでこう言った
『 愛っ、て、なんですか 』
そういう彼女の声と身体が、あまりにも震えていて
ぎゅっと包み込むように抱きしめた
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抱きしめて。
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しゃび(プロフ) - リンゴさん» コメントありがとうございます。感動して頂けたようで何よりです…!確実に言えることではないのですが、もしかしたらまた続きのようなものを書く可能性もありますので、その時はぜひよろしくお願いします。続きを望んで頂けて嬉しい限りです。 (2019年3月6日 11時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - とても感動しました。わたし、十四松推しなのですがもっともっとつづきをみたかったです。 (2019年3月6日 1時) (レス) id: fa8cdcdbb1 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 輝舞姫さん» コメントありがとうございます。そう言って下さり嬉しい限りです。一松推しなのに読んで下さりありがとうございます。 (2018年8月26日 21時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
輝舞姫(プロフ) - 完結おめでとうございますー。面白かったです。一松推しなのですが、十四松の事が好きになりそうでした。 (2018年8月26日 18時) (レス) id: e5c704bd79 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 美羽さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです。この小説はこれにて完結ですが、最後まで楽しんでいただけていたら幸いです。 (2018年8月26日 11時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃび | 作成日時:2018年7月22日 16時