【 おそ松さん 】チョロ松の奴、恋したらしーよ。【 チョロ松 】

20. 土砂降りの雨と、 ページ21

『 チョロ松くん!
今日はいい天気ですね! 』


「 どこがだよ
土砂降りじゃねーか 」









あれから数日





あの男のことは考えないようにしようと
なんでもない感じで過ごしていた









今日も特に何も無い、ただ平凡でクソなニート生活を送っていたんだけど









外から聞こえた突然の雷鳴

と、地面に打ち付ける激しい雨の音









うわ、すげー雨
って、家の窓から外の光景を眺めてたら

突然チャイムが鳴って。









「 びっしょびしょじゃん 」


『 いやー、突然降られちゃって! 』









こんな時に誰だと思いながらしぶしぶ玄関を開ければ、
そこにはその雨に打たれてびしょ濡れになったAさんの姿









『 チョロ松くんの家近かったから寄っちゃいました 』


「 まぁ、いいけどさ 」


『 とりあえずタオルかなにか、貸してもらえませんか? 』


「 あー、いいよ、今持ってくる 」









流石に、いつも元気な彼女でも
このままじゃ風邪ひくかもしれないし






テキトーにタオルを取って、玄関先に戻る









「 てか、シャワー浴びれば? 」


『 へっ、
えっ! いいんですか!?!? 』


「 風邪引かれても困るし 」









タオルを差し出しながら、僕がそう提案すれば
キラキラと目を輝かせた彼女









『 じゃあお借りします!! 』


「 どうぞ
あ、お風呂場こっちね 」









今は家に誰もいないし、ちょうどいい



Aさんを案内すれば、
ありがとうございます! と全力の笑顔でお礼を言われるから





ちょっと可愛いとか、









『 あ! 』


「 ん? 」


『 お着替えも、できれば貸してください 』


「 あー、そっか 」








母さんの着てない服とか、あったかな









『 できればチョロ松くんので!!! 』


「 お前ほんと遠慮ないな!! 」









こんな図々しい子なかなかいないよ







なんて、呆れてみるけど









実は、僕を頼ってくれて嬉しいなんて

思っちゃってるんだよね

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びしょ濡れの君。

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