泡沫【呪術廻戦】 (ページ3)

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悟を追いかける気になれなくて
一人寮の自室に戻った。

ドアを閉めた途端、涙が頬をすっと流れていく。

『あんな言い方しなくたっていいじゃん……』

　

袖口で涙をぬぐって携帯電話を取って開く。

番号帳の一番上を少し躊躇ってから押した。

　

　

　

田舎の村に出張してるって言ってたから
繋がるか分からないけど、
傑なら何か知ってるかもしれない。

____本当はそれよりも声を聞きたかった。

傑の声を聞くと安心できるから、
日頃からよくかけていた。

無機質なコール音が部屋に響く。

「お掛けになった番号は電波の届かない場所にあるか____」

やっぱりムリか。

行く宛のない想いが自分にぶつかっては痕を残す。

　

　

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比較的部屋にいる硝子すら留守だった。

誰もいないじゃん。

　

　

落ち着かなくて高専内を歩き回っても
まるで人気がしない。

この異常事態に焦りが募って
不満ばかり頭に浮かんでしまう。

　

　

なんで高専にいろって言ったの？

何も教えてくれないで納得できないよ。

私心配される程弱くないしバカじゃない。

　

　

　

　

　

誰もいないなら自分で答えを探しにいくしかない！

　

　

　

　

高専の入口に向かおうとすると
すぐ側に佇む夜蛾先生の姿があった。

　

　

私の行動はお見通しってわけね。

　

　

　

『夜蛾先生！何があったんですか!?』

　

緊張でおかしくなりそう。

お願い、大した事じゃないって言って……！

夜蛾「落ち着いて聞いてくれ」
「傑が____」
　