終幕 ページ16
忍び、この時代では裏家業を担う、幕府の雇われ人。
「――で、なんで戻ってきちゃってんの?」
眉を顰めながら猿飛先輩は開口一番そんなことを問いただしてきた。
「なんでって、ここ私の家ありますし」
「いやいやいや」
わかりやすく答えたつもりだったが、猿飛先輩はブンブン頭を振った。
「え、アンタ神威ってやつの所に行ったんじゃなかったわけ!?春雨に行ったんじゃなかったわけ!?まさか仕事だなんだとかいって本当に殺ってきちゃったわけ!?」
手に持った団子を口に入れもせず、唾を散らしながら問いただす猿飛先輩。
「だって、私忍びですし」
「はァ!?」
バンッと奇声を発しながら机を叩くものだから、周りからの視線はこちらへ一点集中。
「アンタってのはホント・・」
やれやれと肩をすくめる猿飛先輩だが、勘違いしないでいただきたい。
私たちはちゃんと結ばれたのである。
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『私は地球に残る』
『そういうと思ったよ。その代わり・・』
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耳元で揺れるイヤリングに気付く者はいないだろう。
忍びの恋はお忍びで。
私たちには、それくらいが丁度いい。
「ああそう言えば、全蔵がまた視察の依頼持ってきてたわよ」
「また視察ですか・・
――私は忍びであってスパイじゃないんだっての」
お忍び恋愛をする私たちの日常は、なんら変わりない。
fin
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神阿(プロフ) - shiyuさん» 楽しんでいただけたようでとっても嬉しいです!ありがとうございました! (2016年7月31日 21時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
shiyu(プロフ) - ダイヤモンド・プリンセスとこの作品を読ませていただきました!後評価もさせていただきました(^^) とってもとっても面白かったです…!! (2016年7月31日 2時) (レス) id: aae2baa091 (このIDを非表示/違反報告)
真昼(プロフ) - はい!いいご返事期待してます!頑張って下さいね!p(^_^)q (2016年5月6日 22時) (レス) id: 193a3f96c8 (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 真昼さん» 検討させていただきますね!ありがとうございます! (2016年5月5日 22時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
真昼(プロフ) - 最終話?見ました!楽しかったです!その後が、気になります!続編書いて欲しいです! (2016年5月3日 11時) (レス) id: 193a3f96c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年4月18日 20時